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2023年12月29日金曜日

Justice League of America (2006-2011): Omega 感想 -傷ついたまま戦うこと-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 2006年から2011年まで連載されていたJustice League of Americaの実質第9巻目にあたるOmegaを読みました。

この前読んだTeam Historyが実質7巻目というわけで一冊飛んでしまいましたが、ストーリーの面でそんなに気になるところはありませんでした。

(※2024/03/24追記 実質Vol. 8にあたるThe Dark Thingsを読みました。Vol.7~最終巻にいたるまでキーパーソンである、Jadeや父のAlan Scottについての経緯が描かれています。一冊飛ばさずに、順番に読んだ方が絶対ストーリーが分かりやすいです(当たり前ですね…))

 このJustice League of America誌では、Dick Grayson (ディック・グレイソン)がBatmanをつとめ、Donna Troy (ドナ・トロイ)やGreen Lanternの娘であるJade、フラッシュファミリーの一員であるJesse Quickら、普段のJustice Leagueレギュラーメンバーの子供世代がメインメンバーになっています。

 ヒーローたちの子供世代がつくる若手チームといえばTitansですが、いつもの若手チームのような元気はつらつとした様子はなく、心に傷を抱えながらもがんばるという展開になっています。

 なお、表紙はいかにもTitansメンバーが敵と戦うよという雰囲気になっていますが(下図)、本編でメインで活躍しているのはこの表紙のメンバーではディックとドナ、ジェイドの3人のみです。

 

 

【基本情報】
Written by: James Robinson
Art by: Norm Rapmund, Rob Hunter, Brett Booth, Pow Rodrix, Robson Rocha, Christian Alamy, Mark Bagley
Cover by: Norm Rapmund, Mark Bagley
発行年 2012年


公式サイトはこちら。


Amazonのサイトはこちら。


2023年10月7日土曜日

Justice League of America (2006-2011): Team History -過渡期の暗さ-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらです。

 2006年から連載されていたJustice League of AmericaのTeam Historyを読みました。Black Canary (ブラックキャナリー、ダイナ・ランス)がJustice League of Americaの解散を決めたWhen Worlds Collide (感想はこちら) に続く、実質Vol. 7です。

 ブラックキャナリーが解散を宣言してからも残った有志メンバーで細々と続けていたJustice League of Americaですが、さらなる悲劇が襲い掛かります。

【基本情報】
Written by: James Robinson
Art by: Jonathan Glapion, Marlo Alquiza, Norm Rapmund, Rob Hunter, Scott Hanna, Walden Wong
Colorist: Andy Kubert, Rob Hunter, Adriana Melo, Mariah Benes, Peter Pantazis
Letterer: John J. Hill, Rob Leigh
発行年 2011年


公式サイトはこちら。


Amazonのページはこちら。


2023年8月13日日曜日

2022年12月4日日曜日

Tales of the Amazons 感想その1 -最強の敵は最強の友 (Artemis: Wantedを中心に)-

 Trial of the Amazons (感想はこちら)の前日譚や後日譚など関連のエピソードをまとめたTales of the Amazonsを読みました。5つの作品が収録されているのですが、どれも面白い! という感想です。5つの作品は、

  •  Wonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)が幼い頃、初めてNubiaと出会う話。とにかく可愛い。
  •  Road to Trial of the Amazons: Trial of the Amazonsの前日譚。Trialに参加したBana-Mighdallの目的が明らかに。Faruka IIがクールビューティー。
  •  Nubia: Coronation Special: Trial of Amazonsの後日譚。ヌビアの戴冠式。ヌビアの過去のことが明らかに。
  •  Artemis: Wanted: Trial of Amazonsの後日譚。逃亡したアルテミスを追うDonna Troy (ドナ・トロイ)とCassie Sandsmark (キャシー・サンズマーク)の話。ヒッポリタ前女王殺人事件の全貌がついに明らかに。
  •  Olympus: Rebirth: Trial of Amazonsの後日譚。ヒッポリタ前女王がオリュンポスで頑張る話。

 というものになっています。この記事はArtemis: Wantedの感想です。他の4作品については、もう一つの記事に書いています。なお、Artemis: Wantedについてしっかりネタバレしていますので未読の方はご注意ください。

 

【基本情報】
Written by: Michael Conrad, Becky Cloonan, Jordie Bellaire, Vita Ayala
Art by: Darryl Banks, Caitlin Yarsky, Paulina Ganucheau, Skylar Patridge
Cover: Nicolla Scott, Annette Kwok
発行年 2022年


公式サイトはこちら。

TALES OF THE AMAZONS

The world of the Amazons is growing! Thanks to the recent discovery of a mysterious third tribe, the Esquecida, the warrior women of the DC Universe and their stories have only just begun. You won't want to miss this enthralling collection that features tales ranging from the deserts of Egypt all the way to the top of Mount Olympus!


2022年11月28日月曜日

Trial of the Amazons (2022) 感想 -そのミステリー要素、必要ですか?-

  Trial of the Amazonsは

 の3誌にまたがって連載されたWonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)とアマゾン族たちを中心にした一大イベントです。

 

 ワンダーウーマンとアマゾン族中心のイベントといえば、筆者がぱっと思いつくのはAmazons Attack! (感想はこちら)ですが、DCコミックスの歴史でもアマゾン族を中心にしたイベントはあまりないようです。

 Amazons Attack! が直近のアマゾン族イベントだったかどうかは分からないのですが、少なくとも2011年以降はこうしたイベントはなかったように思います。そもそも2011年の時点でアマゾン族のキャラクターがかなり登場しなくなっていたように思いますし。2016~2021年のRebirth期の終盤で、さまざまなアマゾン族たちがコミックに再登場するようになってきたので、ようやくアマゾン族をメインにしたイベントが描けるようになったということかもしれません。

 というわけで、アマゾン族ファンである筆者としては期待の高かったこのイベントを読んでみました。

 DCコミックス社としても気合が入っているらしく、こんな動画が公開されています。

 

 筆者は一話ずつばらばらに本イベント関係のエピソードを読みました。その場合は、

 Trial of the Amazons #1
 ↓
 Nubia & the Amazons #6
 ↓
 Wonder Woman #785
 ↓
 Trial of the Amazons: Wonder Girl #1
 ↓
 Wonder Woman #786
 ↓
 Trial of the Amazons: Wonder Girl #2
 ↓
 Trial of the Amazons #2

 

 という順番で読むことになります。現在はこれらのエピソードをまとめた単行本も出版されています(アマゾンのリンクはこちら)ので、単行本の方が読みやすいと思います。

 

【基本情報】
Art by: Skylar Patridge, Laura Braga, Elena Casagrande, Joëlle Jones, Adriana Melo, Alitha Martinez, Rosi Kampe, Becky Cloonan
Written by: Stephanie Williams, Vita Ayala, Joëlle Jones, Michael Conrad, Becky Cloonan
発行年 2022年


公式サイトはこちら(単行本の方です)。


2022年3月6日日曜日

Wonder Woman (2016-) Vol. 4: The Four Horsewomen 感想その2 -真実の女王は嘘をつく-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。


 Steve Orlando氏によるWonder Woman Vol. 4の感想の続きです(前の記事はこちら。)。今回は「真実を隠された人としてのPaula von GuntherとDonna Troy (ドナ・トロイ)」について。


2021年11月14日日曜日

キャラクター紹介: Rebirth期~Infinite Frontier期のアマゾン族(暫定版)

(※2022/12/03一部更新) 

 初めにお断りしておきますが、この記事はツッコミ待ちです。現時点での理解をとりあえずまとめておきたいページなので、これは違うという点があればこのブログの連絡フォームからコメントしていただけると助かります。

 DCコミックス世界を代表する女性ヒーロー、Wonder Woman (ワンダーウーマン)といえば地中海のセミッシラ島に生まれたアマゾン族の一員として知られています。アマゾン族の居住地域としてはセミッシラのほかに、アルテミスの出身地であるバナ・マイダルが知られています。

 さらに2021年からYara Flor (ヤーラ・フロー)が新しいWonder Girlとして登場し、どうも彼女がブラジルにいるアマゾン族の一人であったらしい……ということが明らかになってきているようです。2022年にはセミッシラ、バナ・マイダル、ブラジルのアマゾン族であるEsquecidaが関わるイベントTrial of the Amazonsが展開することが予告されています。DCコミックス社関連の公式アカウントによるツイートがこちらです。

 

 と、2022年はアマゾン族が盛り上がっていきそうなのですが、アマゾン族関係のヒーロー、ワンダーウーマン、アルテミス (詳しくはこちら)、ドナ・トロイ(詳しくはこちら)、キャシー・サンズマーク(詳しくはこちら)の動向は何となく追いかけているものの、それ以外のアマゾン族関係の皆さんの設定をちゃんとまとめたことはなかったなと思ったのでここで一度まとめることにしました。


 2016年から始まったRebirth期のWonder Woman誌は、2011年-2016年のNew52期に描かれたWonder Woman誌の物語を一度全部リセットしたところから始まっています。そこで、ここでは基本的にRebirth期での描写をもとに書いています。2021年から始まったInfinite Frontier期は、Rebirth期の物語を受け継いでいるはずです。

2021年10月3日日曜日

Year of the Villain: Hell Arisen 感想 -絶望的なまでの才能の差-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。


 Infected (感想はこちら)、Batman/Superman Vol. 1 (感想はこちら)と、Batman who laughsに毒物を注入されて邪悪な存在になったヒーローたちの姿を読んできました。この一連のストーリーは、このHell Arisenで一応の終結となるようです。

 

【基本情報】
Written by: Brian Michael Bendis, Scott Snyder, James Tynion IV
Art by: Jim Cheung, Steve Epting, Alex Maleev, Francis Manapul
発行年 2020年


公式サイトはこちら。


2021年9月25日土曜日

Batman/Superman (2019-) Vol. 1: Who are the Secret Six? 感想 -最悪のドナとは-

  Infected (感想はこちら)に引き続き、Batman/Supermanを読みました。Infectedでは6人のヒーローたちが次々とBatman who laughsの毒に感染していく姿が描かれていましたが、こちらはBatman (バットマン、ブルース・ウェイン)とSuperman (スーパーマン、クラーク・ケント)がヒーローたちの感染に気づきBatman who laughsの野望を打ち砕くために奮闘する姿が描かれています。
 
【基本情報】
Writer: Joshua Williamson
Artist: David Marquez
Colorist: Alejandro Sanchez
Letterer: John H. Hill
Cover Artists: David Marquez,  Alejandro Sanchez


公式サイトはこちら。

2021年6月23日水曜日

Dark Nights: Death Metal: The Last Stories of the DC Universe (2020-) #1 感想

※このシリーズの各話感想はこちらをご覧ください。

  Dark Nights: Death Metalは、DCコミックス社のヒーローたちが死力を尽くして戦った大型イベントです。そのイベントに関連して、最終決戦の前の一夜を描いたのがこちらの作品になります。Donna Troy (ドナ・トロイ)がとても格好いいらしいという噂を聞いていたので読んでみました。

 ……Death Metal本編を読む前に番外編的な作品を読むのはどうなのか……とは思わなくもないですが、セールの対象になる順番の違いなので仕方がないのです。

 

【基本情報】
Writer: Cecil Castellucci, Jeff Lemire, Christopher Sebela, Gail Simone, Scott Snyder, Mariko Tamaki, James Tynion IV, Mark Waid, Joshua Williamson
Pencils: Rafael Albuquerque, Mirka Andolfo, Meghan Hetrick, Francis Manapul, Christopher Mooneyham, Travis Moore, Daniel Sampere
Inks: Rafael Albuquerque, Mirka Andolfo, Meghan Hetrick, Francis Manapul, Christopher Mooneyham, Travis Moore, Daniel Sampere
Colored by: Enrica Eren Angiolini, Tamra Bonvillain, Andrew Dalhouse, Marissa Louise, Adriano Lucas, Francis Manapul, Ivan Plascencia
Cover by: Dee Cunniffe, Tula Lotay
発行年 2020年

公式サイトはこちら。


2021年2月14日日曜日

キャラクター紹介:ドナ・トロイ(ワンダーガール)

  ドナ・トロイはTeen TitansやTitansなどの若手チームで活躍するヒーローの一人です。登場初期はWonder Girl (ワンダーガール)と名乗っていた時期もありました。おおむねWonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)と縁の深いヒーローの一人です。

 他のヒーローたちと比較して、とにかくオリジン(ヒーローの出生や、ヒーローになったきっかけの設定)がたくさんあるというのが特徴です。

 

 DCコミックス社の作品は、2011年と2016年に大規模な設定の更新があったために

 ・New52期以前 (2011年以前)
 ・New52期 (2011-2016年頃)
 ・Rebirth期 (2016年以降)

 に大きく分かれます。またここでは略しますが、New52期以前も大規模な事件により設定が変わったことがあるようです。

 

 こうした、DCコミックス界全体を揺るがす大事件によりオリジンが変わることはよくあることですが、ドナの場合こうした大事件とは関わりのないところでもオリジンの変更が起きています。以下でオリジンについても簡単にまとめますが、実際にドナ・トロイが登場するコミックを読む場合には「この作品はどんなオリジンの時期だったかな?」とは深く考えず、「ワンダーウーマンと関係の深いヒーローだよね」というくらいのスタンスで読み始めるのをおすすめします。コミックが書かれた当時のオリジンが物語に深く関わってくる場合、作中でそれなりに説明があるはずです。


2021年2月13日土曜日

The New Titans (1984-1996) #55 感想

  先日感想を書いたThe New Titans (1984-1996) #50-#54 (感想はこちら)はDonna Troy (ドナ・トロイ)の生まれにスポットライトを当てていました。そして続く#55は表紙の通り自分の過去を知ったドナが新しいヒーローとして華々しい第一歩を歩む話……と思いきや、印象に残るのはかつてBatman (バットマン、ブルース・ウェイン)の相棒RobinだったDick Grayson (ディック・グレイソン)、それにディックの後を継いでロビンになったJason Todd (ジェイソン・トッド)でした。

 

【基本情報】
Written by: Marv Wolfman
Pencils: George Perez
Inks: Romeo Tanghal
Colored by: Adrienne Roy
Cover by: George Perez
発行年 1989年

筆者はComixologyで購入したのですが、Amazonに見当たりません。

こちらが表紙です。これを見たら誰でも、ニューヒーローTroiaがメインのお話だと思いますよねえ。


2021年2月11日木曜日

The New Titans (1984-1996) #50-#54感想: Donna Troyの第二のオリジン

※このシリーズの各話感想はこちらをご覧ください。

  Donna Troy (ドナ・トロイ)といえば、「オリジンが曖昧」です。登場し始めた最初の頃は「Wonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)が火事になったアパートから女の子の赤ちゃんを助け出したが名前も両親も分からず、アマゾン族の女王ヒッポリタに預けて育ててもらうことにした。その女の子、ドナ・トロイが成長し、ヒーローWonder Girl (ワンダーガール)として活動するようになった」というものでした。 

 ファンサイトの情報によると、Crisis on Infinite Earths (感想はこちら)の結果起きたダイアナの設定変更に対応する形でドナ・トロイの設定も変更することになったらしいです。第二の設定が語られているのがこちらの一連のエピソードになります。

 

【基本情報】
Written by: George Perez, Marv Wolfman
Pencils: George Perez
Inks: Bob McLeod, George Perez
Colored by: Adrienne Roy
Cover by: George Perez
発行年 1988年


Amazonのページはこちら (#51)。購入及び数ページ分の試し読みができます。

(※2021/09/12追記
今秋Comixologyのサイトが閉鎖するということでAmazonや公式サイトへのリンクに貼り変えていますが、#50に関しては現時点のAmazonでは販売されていないようです。)

2021年1月15日金曜日

Wonder Woman (2006-2011) #1~#4, Annual #1感想

※Wonder Woman (2006-2011)の各シリーズの感想はこちらをご覧ください。 


 2006年から始まったWonder Woman誌の最初のエピソードは、"Who is Wonder Woman?"というサブタイトルがついています。

 サブタイトル通り、「ワンダーウーマンとは何者か?」を改めて書きなおした作品です。というのも、この作品の前に描かれた展開でWonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)は世界を助けるために人を殺し(Superman: Sacrifice (感想はこちら)収録)、その後に起きたInfinite Crisis(感想はこちら)事件を契機に自分を見つめなおすためワンダーウーマンとしての活動を停止し旅に出た――ということが描かれています。

 

 というわけでこの作品は、ダイアナが再びワンダーウーマンとして活動を始めるまでを描いた物語です。同時にダイアナとドナ・トロイ、キャシー・サンズマークなど、仲間たちとの絆が確認できる物語でもあります。

 

 読む順番としては#1~#4のあとに、Annual #1です。#5ではないので気をつけましょう。

 

【基本情報】
Written by: Allan Heinberg
Pencils: Terry Dodson, Gary Frank
Inks: Rachel Dodson, Jonathan Sibal
Letterer: Rob Leigh, DC Lettering
Colorist: Dave McCaig
Cover Color by: Dave Stewart
発行年 2006年

公式サイトはこちら。


2020年12月29日火曜日

Wonder Woman: Agent of Peace #21 感想

※このシリーズの各話感想はこちらです。

  • #13 (キャシー・サンズマークゲスト回)
  • #15 (ザターナゲスト回)
  • #21 (ドナ・トロイゲスト回)


  一話完結形式で連載されているWonder Woman: Agent of PeaceにDonna Troy (ドナ・トロイ)が登場しているようなので読んでみました。一話完結だと分かっていると、表紙を見て気になったときにすぐ購入できるのでいいですね。

 

【基本情報】
Written by: Dan Abnett
Art by: Tom Derenick
発行年 2020年

公式サイトはこちら。


2020年12月19日土曜日

New52期-Rebirth期 (Titans誌 Vol. 6まで)のDonna Troyについて

  Donna Troy (ドナ・トロイ)といえば「オリジンが曖昧」である。

 そもそもWonder Girl(ワンダーガール)として初めて登場した時には「Wonder Woman(ワンダーウーマン、ダイアナ)の子供時代の姿」と思われていたようであり、後に「実はダイアナとは別人のドナ・トロイであった」ということになったという経緯があるようだ。

 ということもあってか、オリジン(ヒーローの生い立ちやヒーローになったきっかけについての設定)が時代によって様々に変わりつつ生き延びてきたキャラクターである。

 とはいえ、様々な設定はおおむね「ダイアナやアマゾン族、ギリシア神話の神々と良い縁で結ばれ、スーパーパワーを得たヒーロー」としてまとめられる。古代ギリシアの神々から力をもらったアマゾン族の一員であるワンダーウーマン――と縁のある若手女性ヒーロー、というのがドナ・トロイの基本設定だった。

 

 DCコミックス社では2011年に設定の大規模リセットを行い、New52と呼ばれる新しい世界観のもとで様々なヒーローの設定が変更された。ドナ・トロイやワンダーウーマンもその例に漏れず設定が変わった。これでドナ・トロイのオリジンがすっきりしたかというとそうでもない。2016年以降、DCコミックス社はRebirth期と呼ばれるさらに新しい世界観に移行したが、多くのヒーローはNew52期の設定を受け継いでいる。ドナ・トロイも一見New52期の設定を受け継いでいるように見える。

 

 しかし実は、New52期 Wonder Woman誌とRebirth期 Wonder Woman誌の設定変更の煽りを食う形でドナ・トロイの肝心な部分の設定が曖昧になってしまっている。順番に見ていこう。

 

 なお、この考察はNew52期 Wonder Woman誌とRebirth期 Titans誌をベースにしており(それ以降の作品にもドナは登場しているがここでは取り上げない)、両誌のネタバレを含むので未読の方は注意してほしい。

 

2020年11月15日日曜日

New Teen Titans: The Judas Contract - New Edition 感想

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

  Teen Titansの中でも有名なエピソード、The Judas Contractを読みました。裏切り者の存在により若手ヒーローチームTitansがピンチに陥る話です。

 

【基本情報】
Written by: Marv Wolfman, George Pérez
Finisher: Dick Giordano
Inker: George Pérez, Romeo Tanghal
Layout: George Pérez, Dick Giordano
Penciller: George Pérez, Romeo Tanghal
発行年 2017年 (連載されていたのは1984年頃)

公式サイトはこちら。


2020年11月12日木曜日

New Teen Titans (1980-1988) #38 感想

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Who is Donna Troy? (ドナ・トロイとは何者か)というテーマが表紙に描かれたTeen Titansの1エピソードを読みました。結婚を控えたドナのために、長い付き合いの仲間であるDick Grayson (ディック・グレイソン)が一肌脱ぐ話です。
 
【基本情報】
Written by: George Perez, Marv Wolfman
Pencils: George Perez
Inks: Romeo Tanghal
Colored by: Adrienne Roy
Cover by: George Perez
発行年 1983年

Amazonのページはこちら。購入及び数ページ分の試し読みができます。

表紙は、子供のころから現在に至るまでのドナの足取りを探偵がたどる――という本編を分かりやすく描いてくれています。



2020年10月10日土曜日

The Outsiders by Judd Winick Book One 感想

  2003年から連載されていたOutsiders誌の単行本を読みました。Batman(バットマン、ブルース・ウェイン)の初代相棒のRobinを務めていたNightwing (ナイトウィング、ディック・グレイソン)は若手チーム Teen Titans、後にはTitansと名前を変えたチームのリーダーとしても活動していました。しかしある事件により彼はTitansを解散し、失意の中でOutsidersというチームのリーダーになることになります。

 

【基本情報】
Written by: Judd Winick
Art by: Various, ChrisCross, Tom Raney, Alé Garza
Cover by: Scott Hanna, Tom Raney
発行年 2019年 (単行本の発行年。連載されていたのは2003年頃)

公式サイトはこちら。


2020年10月1日木曜日

Titans (2016-2019) Vol. 6: Into the Bleed 感想

※このシリーズの各巻感想は以下をご覧ください。

  Rebirth期Titansの最終巻を読みました。Vol. 5(感想はこちら)でNightwing (ナイトウィング、ディック・グレイソン)が集めた新しいメンバーによるチームになりましたが、他誌の展開の影響でディックはチームから離脱しました。このVol. 6では残ったメンバーでストーリーが展開していきます。

 

【基本情報】
Written by: Dan Abnett
Art by: Minkyu Jung, Clayton Henry, Bruno Redondo
Cover by: Clayton Henry
発行年 2019年

公式サイトはこちら。