2025年5月18日日曜日

Dark Knights of the Steel Vol.2 感想 -各チームの曲者-

  Dark Knights of Steel のVol. 2を読みました。第一巻 (感想はこちら )に引き続き、ファンタジーの世界をベースにカル・エルの家族が治める国 (ブルース・ウェインも側近)、アマゾン族が治める国、Jefferson Pierceらの一家が治める国の3か国が何らかの策略によって争いを始めるのだった――というところから物語は始まります。

 なぜ3か国は相争わなければならないのか、その背後にある陰謀とは――というのが見どころになっています。

 

【基本情報】
Writers: Tom Taylor, C. S. Pacat
Artists: Yasmine Putri, Nathan Gooden, Caspar Wijngaard, Sean Izaakse, MicheleBandin
Cover Art: Dan Mora
発行年 2023年


公式サイトはこちら。


Amazonのページはこちら。



 登場人物たちは一生懸命自分の国のために他国と戦おうとしているわけですが、読者からは黒幕が別にいることは気づけるようになっているので「早く真相に気づけ~」と思いながら読むことになります。Vol. 1の感想でもちらっと書いたのですが、筆者はヒーローが悪になるのが苦手&ヒーロー同士のバトルも苦手(激論くらいならOK)なので、真相が明らかになってようやくぐいぐいと読み進めることができました。

 Vol. 1を読んだ段階で思い描いていた真相とは少し違ってだいぶ意外な黒幕ではあったのですが、果たしてバットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンの3人(+3人に率いられたほかのヒーローたち)を向こうに回して戦えるだけの器を持った敵かというとやや疑問は残ります。 

 そんな中、面白かったのは3か国の曲者ポジションの人たちでした。国王を補佐するアドバイザーと見せかけて、ひそかに情報を集めては事態を収拾しようと勝手に動く3人組。

 コンスタンティンとハーレイ・クィンはいいとして、ロイス・レーンが入ってくるのが意外でした。考えてみれば、スーパーマンとその家族・友人たちは基本的に正直でストレートに事態を解決しようとする傾向にあるので、寝技を使って事態を動かせそうなタイプはロイスくらいしかいないのかもしれません。

 Dark Knights of Steel本編はこれでおしまいですが、いろいろと放置されている展開があるな……と思っていたら、いくつかスピンオフ作品も出ている模様です。DARK KNIGHTS OF STEEL: ALLWINTER #1 (公式サイトはこちら )など。