2023年から連載が始まったGreen Arrow誌のVol. 1を読みました。このころGreen Arrow (グリーンアロー、オリバー・クィーン)は2022年のイベントDark Crisisで死んだらしいということになっており、一方でそれに納得できない恋人のBlack Canary (ブラック・キャナリー、ダイナ・ランス)や義理の息子Arsenal (アーセナル、ロイ・ハーパー)、というところから物語は始まります。
さらに。
ロイ・ハーパーにはヴィランCheshireとの間にLianという娘がいましたが、Jutsice League: Cry for Justice (感想はこちら)という作品で殺され、長らくそれが公式設定となっていました。しかしこのところ、実は彼女は生きていたのだという話になっており、Catwoman誌 (感想はこの辺)でキャットウーマンに保護される子供の一人として登場していました。そのLianがようやくロイと再開し、さらにオリバーの実の息子であるConnor Hawke (コナー・ホーク)も登場して総出でオリバーを探すという形で話は進んでいきます。
Written by: Joshua Williamson
Art by: Phil Hester, Sean Izaakse
発行年 2024年
上に書いた通り、死んだと思われていたが実は別次元の世界に飛ばされていたオリバー・クィーンが家族に合流するというのが今回のメインテーマです。家族側からオリバーのことを探すだけではなく、オリバー側からも元の世界に帰るためのアプローチを続けていきます。
実はオリバーの家族が集合すると悲劇が起きてしまうために二度と家族が集合しないような魔法をかけた――のがオリバー自身であるという話になり、果たしてその悲劇は本当に起きるのか、オリバーは家族とまた集まることができるのか――というのが見どころです。
DCコミックス社のヒーローは、人気が出てくるとだいたい家族や友人たちを中心に「ファミリー」と呼ばれるようなチームを作るようになります。バットマンを中心にしたバットファミリーがそうですし、スーパーマンの周りにもファミリーと呼べるメンバーたちがいます。グリーンアローもそうなのですが、バットマンやスーパーマンと違い、ほかのメンバーたち(子供だったり妹だったり)からは「ダメ親父」と見られている感が強いです。
オリバーを中心にしたファミリーの中で一番人望があるのはダイナ・ランスだと思いますし、オリバーとダイナが喧嘩したら特に理由は聞かずとも「オリバーが悪い」ということになりそう(そしてそれでだいたい合っていそう)な気がします。そんなダメ親父のオリバーを、チームメンバーみんなで探そうとするのがいいなと思いました。ヒーローチームのファミリーですから、「見捨てよう」なんて意見があっさり出てくるはずはないのですがそれでもみんながオリバーの生存を信じているところがいいなと。