2006年から2011年まで連載されていたJustice League of Americaの実質第9巻目にあたるOmegaを読みました。
この前読んだTeam Historyが実質7巻目というわけで一冊飛んでしまいましたが、ストーリーの面でそんなに気になるところはありませんでした。
(※2024/03/24追記 実質Vol. 8にあたるThe Dark Thingsを読みました。Vol.7~最終巻にいたるまでキーパーソンである、Jadeや父のAlan Scottについての経緯が描かれています。一冊飛ばさずに、順番に読んだ方が絶対ストーリーが分かりやすいです(当たり前ですね…))
このJustice League of America誌では、Dick Grayson (ディック・グレイソン)がBatmanをつとめ、Donna Troy (ドナ・トロイ)やGreen Lanternの娘であるJade、フラッシュファミリーの一員であるJesse Quickら、普段のJustice Leagueレギュラーメンバーの子供世代がメインメンバーになっています。
ヒーローたちの子供世代がつくる若手チームといえばTitansですが、いつもの若手チームのような元気はつらつとした様子はなく、心に傷を抱えながらもがんばるという展開になっています。
なお、表紙はいかにもTitansメンバーが敵と戦うよという雰囲気になっていますが(下図)、本編でメインで活躍しているのはこの表紙のメンバーではディックとドナ、ジェイドの3人のみです。
Written by: James Robinson
Art by: Norm Rapmund, Rob Hunter, Brett Booth, Pow Rodrix, Robson Rocha, Christian Alamy, Mark Bagley
Cover by: Norm Rapmund, Mark Bagley
発行年 2012年
公式サイトはこちら。
ディックやドナ、ジェイドがメインメンバーとなったJustice League of America. そこに他の世界の地球から敵が襲来する。Justice League of Americaは全力をあげて世界を守ろうとするのだったが……というのがあらすじです。
とにかく印象に残ったのが、ドナの奮闘ぶりでした。そもそもこの時期の少し前、ドナはイベントBlackest Night (感想はこちら) で死後の世界から邪悪な存在として蘇った自分の息子を殺してまた埋葬するという地獄のような経験をしています。当然傷ついているのですが、ジェイドたち他のメンバーはドナやディックよりも経験が少ないので、ドナとディックで引っ張っていかなければなりません。
また、このチームの強力なメンバーとしてSupergirl (スーパーガール、カーラ・ゾー・エル)もいるのですが、彼女はこの少し前に地球に来たという設定のため(詳しくは2005年からのSupergirl誌をご覧ください)友達もおらず、Justice League of Americaの中で信用できるメンバーなのかもいまいち分からないというポジションになっています。
というわけで、ひたすら頑張らねばならないドナの姿が記憶に残ります。一応チームとしてはドナとディックのツートップという構成なのだと思うのですが、ディックは主に頭脳担当であるために身体を張るのは主にドナ(と他のメンバー)の担当ということに。
バットマンやワンダーウーマン、スーパーマンがヒーローチームにいない状況でディックやドナが前面に立って世界を守ろうとするとかなり辛い戦いになるのだなという感想を持ちました。