2021年3月10日水曜日

キャラクター紹介:ワンダーガール(キャシー・サンズマーク)

  キャシー・サンズマークはワンダーガールとして活躍する若手ヒーローです。主にTeen TitansやYoung Justiceなどの若手ヒーローチームの一員として活動しています。ワンダーガールを名乗ったのはキャシーだけではないので注意が必要です。 

 DCコミックス社の作品は、2011年と2016年に大規模な設定の更新があったために

 ・New52期以前 (2011年以前)
 ・New52期 (2011-2016年頃)
 ・Rebirth期 (2016年以降)

 に大きく分かれます。New52期以前もいろいろ分類できるようなのですがそれは略。

 キャシー・サンズマークはNew52期以前に登場しました。New52期に設定が変更になり、Rebirth期もNew52期の設定を引き継いでいます。


 

【本名】

Cassandra Sandsmark (カサンドラ・サンズマーク)

愛称はCassie (キャシー)。


【プロフィール】

 冒頭にも書いたように、キャシー・サンズマークの設定はNew52期以前とそれ以降で変化している。

・New52期以前

 お母さんの友達がワンダーウーマン(ダイアナ)だったため、ダイアナと触れ合ううちにヒーローへの憧れを強めていく。ダイアナと共に行動するうちに、ギリシア神話の大神ゼウスからスーパーパワーを与えられる。父親が誰かは知らなかったが、後にゼウスであると明らかになった。以前にワンダーガールを名乗っていたドナ・トロイから認められ、ワンダーガールと名乗るようになった。


・New52期~Rebirth期 

 母と共に世界各地の遺跡を巡っていたところ、カンボジアのアンコールワットで謎の鎧Silent Armorを手にしたことからスーパーパワーを使えるようになる。父親が誰かは知らなかったが、後にゼウスの息子で半神のLennoxであると明らかになった。New52期以降、ワンダーウーマンはゼウスの娘という設定になったため、キャシーはダイアナの姪という関係になっている。(※Rebirth期はSilent Armor関係の設定がやや違うかもしれません。)


【スタイル】

 最近の作品では、長い金髪がトレードマーク。胸元にWonder Womanの「W」のマークを付けていることが多い。 

Teen Titans #25 より、Wonder Girl (中央). (Writer: Geoff Johns, Penciller: Matthew Clark, Inher: Art Thibert, Colorist: Jeromy Cox, Letterer: Comicraft, Cover by: Mike McKone, Marlo Alquiza, Jeromy Cox, DC Comics, 2005)


【能力】

ギリシアの神由来の力を使うことができ、空を飛ぶ、怪力を操るなどの能力がある。


【性格】

自分を認めてほしい気持ちが強い。ストレートに感情を表現する面もある。


【家族・親戚関係】

Helena Sandsmark: 

 キャシーの母。考古学者である。New52期以前はワンダーウーマン(ダイアナ)の友達だった。キャシーがヒーローとして活動することには基本的に反対している。

Diana: 

 ヒーロー、ワンダーウーマンとして活躍する。アマゾン族の一員である。New52期以降はゼウスの娘という設定になったため、キャシーの伯母(もしくは叔母)という関係になった。New52期以前、キャシーがヒーローになりたての頃は共に戦う機会も多かったが、New52期以降はそうした機会が減っているようである。

Zeus: 

 ギリシア神話における大神。New52期以前はキャシーの父。New52期以降はキャシーの祖父である。キャシーに甘い。

Lennox: 

 New52期(それ以降も?)のキャシーの父親。ゼウスと人間の女性の間の子であり、半神。キャシーに会う前に死亡した。

 

【恋人・友人関係】

Teen TitansやYoung Justiceでのチームメイトとは基本的に友人である。

Superboy (Conner Kent, Kon-El):

スーパーマンと人間のDNAから産み出された若手ヒーローである。スーパーマンと同様の力を持っている。実際に会う前から、キャシーは彼に憧れていた。Young JusticeやTeen Titansでチームメイトとなり、多くの場合恋人になっている。

Tim Drake (Red Robin): 

かつてはバットマンの相棒ロビンであり、後にレッドロビンと名乗るようになる若手ヒーローの一人。Teen TitansやYoung Justiceではリーダーであり、作戦担当。スーパーボーイが不在になると、キャシーとの恋愛関係が発展しそうな雰囲気になることが多い。

Impulse (Bart Allen):

未来から来た、フラッシュ(バリー・アレン)の孫。New52期はかなり設定が異なっている。Young Justice、Teen Titansなどのチームメンバーでありチームのムードメーカー。常に落ち着きがない。

Donna Troy:

初代ワンダーガールとして活躍していたヒーロー。後に本名のドナ・トロイ名で活動するようになる。時期によって設定は様々だが、おおむねアマゾン族の力を持つヒーローとして描かれている。New52期以前、キャシーはドナに憧れを抱いていた。New52期以降はほぼ関係がなくなってしまっているようだったが、Rebirth期終盤に関係性が復活し、2021年~のInfinite Frontier期では昔のような信頼関係が描かれている。

Supergirl (Kara Zor-El):

クリプトン星から地球にやって来たヒーロー。スーパーマンのいとこである。New52期以前は、同世代の女性ヒーロー同士で気が合ったらしく、仲良くしている描写が見られた。New52期以降はほぼ関係がなくなってしまっているようである。


【主な登場作品】

 キャシーが登場する作品はたくさんありますが、筆者が読んだ中で主な登場作品を簡単にまとめます。なお、各タイトルからリンクを張っている場合、リンク先はこのブログ内の感想ページです。

1996年 Wonder Woman誌 #105に初登場。その後、ワンダーウーマンと共に戦うことになる→ Wonder Woman by John Byrne Vol. 1-3 収録

1998年 Young Justice誌において若手ヒーローチームYoung Justiceに参加。

2003年 Titans/Young Justice Graduation Dayにおいて、当時の若手ヒーローチームTitansとYoung Justiceを揺るがす大事件が起きる→The Outsiders by Judd Winick Book One収録

2003年 Teen Titans誌において、Teen Titansに参加。以後、Teen Titansとして活動する→Teen Titans by Geoff Johns BOOK 1収録

2005年 Infinite Crisisにおいてスーパーボーイが死亡

2006年 52誌において迷走するキャシーの姿が描かれる。

2006年 Wonder Woman #1-において、ダイアナが不在の世界でドナ・トロイと共に戦う姿が描かれる。

2009年 Wonder Woman #29において、死亡したとされる。しかし同時期に連載していたTeen Titans誌にはずっと登場しており、死亡したわけではないようである→Wonder Woman: Rise of the Olympian収録

2009年 Adventure Comicsにおいて、復活したスーパーボーイと再会する。


2011年 DC世界の大規模リランチ。以後、New52という世界観で物語が語られるようになる。

2011年 Teen Titans誌連載開始。新しい設定でのキャシーの姿が描かれる。


2016年 DC世界の大規模リランチ。以後、Rebirthという世界観で物語が語られるようになる。

2019年 Young Justice誌連載開始。再びYoung Justiceというチームで戦うキャシーの姿が描かれる。


【何を読めばいいの?】

 キャシーが参加しているTeen TitansやYoung Justiceは若手ヒーローチームということもあってか、ドラマ、アニメなどで映像化されています。日本語で観られる作品にキャシーが登場するものもありますので、日本語でキャシーの活躍を見たい方はそちらを観てみる方法があります。

 コミックの方では、邦訳されているものでキャシーが活躍している作品はあまりないと思います。原書で読むなら以下の作品がお勧めです。

 

"Young Justice (2019-)"

最近のYoung Justiceシリーズ。キャシーを含め若手ヒーローが伸び伸びと活躍しています。キャシーだけにスポットライトが当たるわけではないのですが、話も面白く読みやすいのでお勧めです。


"Wonder Woman by John Byrne" Vol. 1-Vol. 3 

キャシーが初登場するシリーズ。キャシーの原点です。


 この記事からリンクを張っている記事以外にも、キャシーの登場作品の感想を書いています。Wonder Girl (Cassie Sandsmark)のラベルがついている作品をご覧ください。