2020年4月8日水曜日

Titans (2016-2018) Vol. 1: The Return of Wally West

※このシリーズの各巻感想は以下をご覧ください。

これまでずっとRebirth期のDonna Troy(ドナ・トロイ)を追いかけるために読んできたTitansシリーズですが、そういえばVol. 1を読んでいなかったので改めて読んでみました。

【基本情報】
Writer: Dan Abnett
Artists: Norm Rapmund, Brett Booth
Cover by: Norm Rapmund, Brett Booth
発行年 2017年
公式サイトはこちら。



New52での大規模設定リセットを起こしたイベント、Flashpoint。そのイベントの影響で、かつてKid Flash(キッドフラッシュ)として活動していたWally West (ウォーリー・ウェスト)は時間の外へと飛ばされ、存在が消えてしまう。そして彼はかつて共に活動していたTitans(タイタンズ)のメンバーからも、恋人のLinda Parkからも忘れ去られてしまった。
ウォーリーは今、この世界に戻ってきた。ところが友人たちも恋人も彼のことを忘れたままである。Speed Forceの力を用い、Titansメンバーに自分のことを思い出させるのは成功したものの、彼の存在を抹消することをもくろむ敵が現れて――
というのがあらすじです。
なお、チームメンバーの簡単な紹介はVol. 2の感想をご覧ください。


サブタイトル通り、ウォーリー・ウェストの物語が中心の一冊でした。かつての大切な友情や愛情を自分だけは覚えているのに、周りの人たちは全くそんなことを忘れてしまっている――というウォーリーの切なさを存分に味わうことのできる一冊です。

ドナ・トロイの物語はこの本ではまだそれほど多く語られるわけではありませんが(彼女にとってはVol. 2からが正念場でした)、Arsenal(アーセナル)として活動しているRoy Harper(ロイ・ハーパー)との恋愛模様が気にかかります。大学生くらいの年齢に見える彼らですが、恋愛感情に関してはまだ不器用、というか色々と吹っ切れない様子です。読んでいて、早く素直に気持ちを話してしまった方がよいのに、と思ってしまうのは他人事として見ているからでしょうか。