※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。
Teen Titansの中でも有名なエピソード、The Judas Contractを読みました。裏切り者の存在により若手ヒーローチームTitansがピンチに陥る話です。
Written by: Marv Wolfman, George Pérez
Finisher: Dick Giordano
Inker: George Pérez, Romeo Tanghal
Layout: George Pérez, Dick Giordano
Penciller: George Pérez, Romeo Tanghal
発行年 2017年 (連載されていたのは1984年頃)
公式サイトはこちら。
この時のTitansのメンバーはVol. 1 (感想はこちら)のメンバーからKid Flash (キッドフラッシュ、ウォリー・ウエスト)が抜け、代わりにTerra (テラ、タラ・マルコフ)が加入しています。そしてメンバーの中の一人がTitansの因縁の敵であるDeathstroke (デスストローク)と通じていた……という物語になります。
しかし読者には早々に裏切り者 = テラである、ということが明かされますので彼女のことをすっかり信頼しきっているタイタンズメンバーにはらはらしながら読み続けることになります。
非常にスリルとサスペンスにあふれた作品ですので、名作と言われるのも分かりますね。割と現実的な方法でタイタンズメンバーが倒されていく様子は結構怖いです。
さて、テラはBatman and the Outsiders (感想はこちら)に登場するGeo-Forth (ジオフォース、ブリオン・マルコフ)の異母妹らしいのですが、あまり接することはなかったようです。
彼女がなぜ裏切ったか、ということはあまり語られませんので(一応説明らしきものはありますが)印象に残るのは
・Robin (ロビン、ディック・グレイソン)がバットマンの相棒であるロビンというポジションを捨てヒーローとして独り立ちすることを決意し、新たなヒーロー名を名乗る
・デスストロークがなぜデスストロークになったのか、その過去
という二つのエピソードです。筆者がこのNew Teen Titansのシリーズを読むときはDonna Troy (ドナ・トロイ)のエピソードを期待して読んでいるのですが、彼女についてはあまり目立たなかったかな……というのが正直なところです。
とはいえ。
Stargire (スターファイアー、コリアンダー)ととても仲の良い姿が描かれているのはポイントですね。テラがタイタンズの秘密を探るということで普段の彼らの生活の様子を描いている場面がありますので、普通の若者としての彼らの姿を見たい人にもおすすめの一作です。