2023年12月29日金曜日

Justice League of America (2006-2011): Omega 感想 -傷ついたまま戦うこと-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 2006年から2011年まで連載されていたJustice League of Americaの実質第9巻目にあたるOmegaを読みました。

この前読んだTeam Historyが実質7巻目というわけで一冊飛んでしまいましたが、ストーリーの面でそんなに気になるところはありませんでした。

(※2024/03/24追記 実質Vol. 8にあたるThe Dark Thingsを読みました。Vol.7~最終巻にいたるまでキーパーソンである、Jadeや父のAlan Scottについての経緯が描かれています。一冊飛ばさずに、順番に読んだ方が絶対ストーリーが分かりやすいです(当たり前ですね…))

 このJustice League of America誌では、Dick Grayson (ディック・グレイソン)がBatmanをつとめ、Donna Troy (ドナ・トロイ)やGreen Lanternの娘であるJade、フラッシュファミリーの一員であるJesse Quickら、普段のJustice Leagueレギュラーメンバーの子供世代がメインメンバーになっています。

 ヒーローたちの子供世代がつくる若手チームといえばTitansですが、いつもの若手チームのような元気はつらつとした様子はなく、心に傷を抱えながらもがんばるという展開になっています。

 なお、表紙はいかにもTitansメンバーが敵と戦うよという雰囲気になっていますが(下図)、本編でメインで活躍しているのはこの表紙のメンバーではディックとドナ、ジェイドの3人のみです。

 

 

【基本情報】
Written by: James Robinson
Art by: Norm Rapmund, Rob Hunter, Brett Booth, Pow Rodrix, Robson Rocha, Christian Alamy, Mark Bagley
Cover by: Norm Rapmund, Mark Bagley
発行年 2012年


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2023年12月10日日曜日

Batman Urban Legends Vol. 4感想: 大人げない大人たち

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Batman Urban LegendsのVol. 4を読みました。バットマン関連やゴッサム市関連の事件を描く短編集。中編を集めたVol. 3とは違い、Vol. 4はまさに短編集といったようすで、いくつもの作品が収録されています。テーマはチームアップなのか、バットマンとフラッシュ、バットマンとQuestion (Vic Sageの方の)がコンビとして活躍する短編なども収録されていますので気になる人にはおすすめです。

 筆者はこの中で、Birds of Prey ――バーバラ・ゴードンやダイナ・ランスを中心とするいつものBirds of Preyではなく、Lady Shivaを中心とするBirds of Preyの話が気になりました。

【基本情報】(クリエイターはBirds of Prey関係の人のみ掲載)
Writer: Che Grayson
Artist: Serg, Acuna, Ivan PLascencia
発行年 2023年


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2023年12月2日土曜日

I am Batman Vol. 1 感想 -公平な裁きとは-

  Batman (バットマン)といえばその正体はゴッサム市の大富豪ブルース・ウェインですが、彼に様々な科学技術を使ったスーパーメカを提供して協力するLucius Foxの息子、Jace Fox (ジェイス・フォックス)が新たなバットマンとして活躍するI am BatmanのVol. 1を読みました。以前読んだThe Next Batman (感想はこちら)の続編にあたります。また、ゴッサム市警本部長をつとめるRenee Montoya (レニー・モントーヤ)の活躍を描いたGCPD: The Blue Wall (感想はこちら)はこの作品のスピンオフになるのだと思います。

 The Next Batmanではジェイスがバットマンのコスチュームを見つけるところで終わっていたわけですが、この作品では本物のバットマンがいなくなったとされるゴッサム市でジェイスが第二のバットマンとして活躍する姿が描かれます。The Next Batmanでとにかく強烈だったフォックス家兄弟姉妹の確執は薄くなって、ジェイスの自分探しという印象も強い一冊でした。この作品でもレニー・モントーヤはゴッサム市警本部長を務めていて、出番こそ少ないですが印象に残りました。

 

【基本情報】
Writer: John Ridley
Artists: Travel Foreman, Stephen Segovia, Christian Duce, Olivier Coipel
発行年 2022年


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2023年11月25日土曜日

Catwoman (2018-) Vol. 6: Fear State 感想: 回復の2段目

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 2018年からのCatwoman誌のVol. 6を読みました。Ram VがメインライターになったCatwoman誌の第3巻で、Ram VのCatwoman誌としてはこれで一区切りとなります。物語は前巻の続きで暗殺者Father Valleyとの対決から始まりますが、イベント"Fear State"と絡んでCatwoman (キャットウーマン、セリーナ・カイル)が覇権を握ったAllytownにもゴッサムNakano市長肝いりのMagistrate(傭兵)部隊が押し寄せます。

 

【基本情報】
Writer: Ram V
Art by: Nina Vakueva, Fernando Blanco, Geraldo Borges, Laura Braga
Colorist: Jordie Bellaire, Caspar Wijngaard
Letterer: Tom Napolitano
Cover Art: Yanick Paquette, Nathan Fairbairn
発行年 2022年


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2023年10月29日日曜日

Catwoman (2018-) Vol. 5: Valley of the Shadow of Death 感想: 暗殺者の正体

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 2018年からのCatwoman誌のVol. 5を読みました。Ram VがメインライターになったCatwoman誌の第2巻です。前巻と比べて、物語にぐっとアクセルがかかった印象があります。

【基本情報】
Writer: Ram V
Artists: Fernando Blanco, Evan Cagle, Kyle Hotz, Juan Ferreyra
Colorists: Jordie Bellaire, David Baron
Letterer: Tom Napolitano
Cover Art by: Jenny Frison
発行年 2021年


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2023年10月21日土曜日

Catwoman (2018-)

 2018年から始まったCatwoman誌は、その前のBatman誌の展開でバットマン(ブルース・ウェイン)と破局し傷心のキャットウーマン(セリーナ・カイル)というところから始まる物語です。


Catwoman (2018-) Vol. 4: Come Home, Alley Cat 感想: 懐かしのふるさと

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 2018年からのCatwoman誌のVol. 4を読みました。この巻から、Rebirth期Justice League Dark (感想はこちら)でライターを務めたRam Vがメインライターになっています。

  前巻がVilla Hermosaを離れてゴッサムに戻りそうというところだったのでこの巻はゴッサムに戻ったところから始まるかと思っていましたが、Villa Hermosaでの用事を片付け、さらにある島でひと暴れするというエピソードを挟んでの帰還になりました。

  

【基本情報】
Writers: Ram V, Paula Sevenbergen, Blake Northcott, Sean Gordon Murphy
Artists: Fernando Blanco, Mirka Andolfo, Aneke, John Paul Leon, Juan Ferreyra
Colorists: Fco Plascencia, Arif Prianto, Laura Allred
Letterers: Saida Temofonte, Gabriela Downie, Tom Napolitano, Ariana Maher
Cover Artists: Joelle Jones, Laura Allred
発行年 2021年


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2023年10月15日日曜日

Catwoman (2018-) Vol. 1-3 感想: カウンセリングがお勧めです

※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。 

 2018年から連載されたCatwoman誌のVol.1-3を読みました。Batman (バットマン、ブルース・ウェイン)と結婚寸前までいきながら破局し、傷心でゴッサムを離れたCatwoman (キャットウーマン、セリーナ・カイル)の物語になっています。

【基本情報】
Written by: Joëlle Jones, Ram V
Art by: Fernando Blanco, Joëlle Jones, Elena Casagrande, Scott Godlewski, Hugo Petrus, John Timms, Laura Allred
Cover by: Joëlle Jones
発行年 2019-2020年


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2023年10月7日土曜日

Justice League of America (2006-2011): Team History -過渡期の暗さ-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらです。

 2006年から連載されていたJustice League of AmericaのTeam Historyを読みました。Black Canary (ブラックキャナリー、ダイナ・ランス)がJustice League of Americaの解散を決めたWhen Worlds Collide (感想はこちら) に続く、実質Vol. 7です。

 ブラックキャナリーが解散を宣言してからも残った有志メンバーで細々と続けていたJustice League of Americaですが、さらなる悲劇が襲い掛かります。

【基本情報】
Written by: James Robinson
Art by: Jonathan Glapion, Marlo Alquiza, Norm Rapmund, Rob Hunter, Scott Hanna, Walden Wong
Colorist: Andy Kubert, Rob Hunter, Adriana Melo, Mariah Benes, Peter Pantazis
Letterer: John J. Hill, Rob Leigh
発行年 2011年


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2023年9月24日日曜日

Batman: Li'l Gotham Vol. 1 感想 -かわいらしさと切なさと-

  Batman: Li'l Gotham のVol. 1を読みました。このLi'l Gothamのシリーズは子供向けで、可愛らしい絵柄でバットマンを中心としたヒーロー・ヴィランたちの行動を深刻にならないくらいに描いています。この本では一年の様々な行事がテーマらしく、それぞれの時期に合わせてゴッサムの人々の姿が取り上げられています。

 子供向け作品なので大人向け作品のような悲惨な事件は描かれなくてあたりまえなのですが、可愛いだけではなくどこか切ないという印象を受ける一冊でした。

【基本情報】
Written by: Derek Fridolfs, Dustin Nguyen
Art by: Dustin Nguyen
Cover by: Dustin Nguyen
発行年 2013年


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2023年9月18日月曜日

DC Pride 2023 (2023) #1 感想 -LGBTQIA+中心でも、話はそれだけではなく-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

  2023年度のDC Prideを読みました。6月のPride Monthに合わせて、LGBTQIA+のキャラクターたちを主役にした短編集です。今年で3冊目の企画になっています。

  3冊目ともなると、主役はLGBTQIA+のキャラクターでも描かれることは性的マイノリティならではの葛藤とは限らず、いつものヒーローコミックに収録されていそうな短編では? というストーリーも目立ちました。これ、ストーリーで性的マイノリティであることを主軸に据えようとするとどうしてもお話がマンネリになるからかもしれません。短編なので一つ一つのストーリーで登場人物をあまり増やすこともできないですし、工夫も限られますし……ということかなと思いました。

  なお、今回の作品ではRenee Montoya(レニー・モントーヤ)が登場する短編はありません。 

【基本情報】※この記事で取り上げる作品のスタッフのみ記載しています。
Writer: Jeremy Holt
Artist: Andrew Drilon
Letterer: Lucas Gattoni
発行年 2023年


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2023年8月25日金曜日

Knight Terrors: Zatanna 感想 -ザターナファンには大満足の一作-

  Knight TerrorsはDCコミックスの2023年夏のイベントです。敵の攻撃により、悪夢の中に閉じ込められるヒーローたち。果たして脱出できるのか――というのが全体の流れになっています。

 様々なキャラクターを主人公にした2話ずつの短編が発表されましたが、基本的には悪夢世界の中のヒーローたちを描く物語のようです。

  一方、ザターナが主役のこの短編は少し違っていて、悪夢世界に入るのを逃れたザターナが事態の打開に向けて頑張る展開になっています。他の短編を読まなくても、「ヒーローたちがほとんど悪夢世界に閉じ込められてしまったらしい」ということだけ押さえておけばこの短編だけで読めます。

  ザターナと一緒に戦うのがRobotman (ロボットマン)で、この人 (ロボット)はDoom Patrolのメンバーだそうです。筆者は初めてこのキャラクターを意識して読みました。

 なお、この記事の一番後ろにネタバレを含む形で書いていますが、ザターナファンにはおすすめできる一作だと思いますのでぜひ読んでみてください。

 

【基本情報】
Writer: Dennis Culver
Artists: David Baldeon (Cover Art, Penciller, Inker), Rain Beredo (Cover Art, Colorist)
発行年 2023年


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2023年8月13日日曜日

2023年7月25日火曜日

Aquamen (2022-)感想 -尻切れトンボ感は否めない-

  2022年から始まったAquamen誌を読みました。全6話なので、ミニシリーズサイズですね。

 Rebirth期Aquaman誌(感想はこちら)の影響で民主主義国家になったアトランティスと地上世界の間のトラブルを題材に、Aquaman (アクアマン、アーサー・カリー)からAquamanの名を引き継いだJackson Hyde (ジャクソン・ハイド)の活躍を主に描く作品です。 

 女性キャラクターとしてはアーサーの妻でアトランティスの元女王であるMera (メラ)、アーサーの義理の姉妹にあたるTula (トゥラ)、それにBatwoman (バットウーマン、ケイト・ケイン)が登場します。 

【基本情報】
Author: Chuck Brown, Brandon Thomas
Cover Art: Travis Moore, Adriano Lucas, Kael Ngu, Nick Robles, Scott Williams, Alex Sinclair, Jim Lee, Alexis Franklin, Mico Suayan, Tony Avina, Fico Ossio, Dan Mora, Joe Phillips, David Talaski, Philip Tan, Daniel Henriques, Elmer Santos
Artists: Sami Basri, Max Raynor, Vicente Cifuentes
Colorist: Hi-Fi
発行年 2022年 


公式サイトはこちら。

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2023年7月8日土曜日

Batman: Shadows of the Bat: The Tower (Detective Comics (2016-)) 感想 -バットファミリー大活躍の本編-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Detective Comicsは、Batman (バットマン、ブルース・ウェイン)やその仲間であるバットファミリーの活躍を描くシリーズです。

 2021年から始まったMariko Tamakiがメインライターを務めるDetective Comicsの実質第四巻であるこの巻では、ゴッサム市に新たに建設されるArkham Towerをめぐる一大バトルが展開されます。

 バットマン(ブルース・ウェイン)はほぼ登場しませんが、代わりにバットファミリーが大活躍。特に筆者の好きなBatwoman (バットウーマン、ケイト・ケイン)、Oracle (オラクル、バーバラ・ゴードン)、Huntress (ハントレス、ヘレナ・ウェイン)が重要な役どころで登場していたので大満足な一冊でした。

 実質第四巻、と書いたのはこの一冊、Vol. 3から続くストーリーが描かれているのですけれどVol. 4は別に出る(このThe Towerの続きの話になっているはずです)からです。なんと分かりにくい。


【基本情報】
Writer: Mariko Tamaki
Artists: Amancay Nahuelpan, Ivan Reis, Max Raynor
発行年 2022年


公式サイトはこちら。


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2023年7月1日土曜日

Green Lantern (2021-) Vol. 1-2 感想: それでジェシカはどうなるんですか?

  2021年から始まったGreen Lantern誌のVol. 1, 2を読みました。

 宇宙の警察のような組織であるGreen Lanternたちの活躍を描くこのシリーズですが、Rebirth期ラストの影響を受けて宇宙的異変のある中どう平和を守っていくか――というところから物語は始まっていきます。

 グリーンランタンのみならず、様々な星の戦士たちが集まる星間連合を組織して宇宙的異変に対抗しようと言うことになるのですが。

 

 巨大な異変が起き、グリーンランタンたちにスーパーパワーを与える指輪のバッテリーが消失、指輪の力が消えるという事態になります。

 

【基本情報】
Writer: Geoffrey Thorne, Ryan Cady
Artists: Tom Raney, Dexter Soy, Marco Santucci, Sami Basri, Andy Owens
Colorist: Michael Atiyeh, Hi-Fi
Cover Art: Clayton Henry, Marcelo Maiolo, Bernard Chang, Alex Sinclair
発行年 2021-2022年


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2023年6月18日日曜日

Wonder Woman (2016-) Vol. 2 A Glass Darkly 感想: スティーブとの関係は人間らしく

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。


 Infinite Frontier期Wonder Woman誌の第二巻を読みました。Vol. 1ではRebirth期最終盤の展開を受けて死後の世界を冒険していたダイアナですが、この巻では無事に帰還した後の様子が語られます。 

 しかし、生の世界に帰還したのはダイアナだけではなく、ヴィランであるDr. Psychoも戻ってきていた模様。今後も彼はダイアナにとって厄介な存在であり続けるようです。

 

【基本情報】
Written by: Becky Cloonan, Michael Conrad
Art by: Andy MacDonald, Marcio Takara, Steve Pugh, Travis G. Moore
発行年 2022年


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2023年5月14日日曜日

Justice League International Book One: Born Again 感想 -女性キャラクターは影が薄い-

  Justice Legue InternationalのBook Oneも読みました。DCコミックス社のヒーローチームといえばJustive Leagueですが、この頃は解散していたようでJustice League Internationalがメインのチームになるべく頑張る――という雰囲気でした。

 とはいえお話自体がどんどんコメディ方向に振れていくので、果たしてこれがメインのチームになれるのだろうかと思う一冊でもありました。

 

【基本情報】
Writer: Keith Giffen, John Ostrander, J.M. DeMatteis
Artists: Kevin MaGuire, Al Gordon, Luke McDonnell, Steve Leialoha, Bill Willingham
発行年 2020年 (電子版の発行年。連載されていたのは1987年頃) 


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2023年5月7日日曜日

DC Dark Knights of Steel Vol. 1 感想 -エルスワールド設定だからこそ引き出せるキャラクターの魅力を-

  Dark Knights of Steelの第一巻を読みました。トム・テイラーによるエルスワールド(一般的なDCヒーローコミックの設定とは全く違うパラレルワールドの設定でキャラクターを動かすもの)もの作品で、中世ファンタジー風の作品になっています。

 トム・テイラーと言えばスーパーマンが悪の存在になる"Injustice"、ゾンビものである"DCeased"などの人気のエルスワールド作品で知られています。が、ヒーローが悪になるのが嫌&ゾンビものも嫌、という筆者にとっては、これが初めて読めるトム・テイラーのエルスワールド作品でした。


【基本情報】
Writer: Tom Taylor
Artists:Bengal, Yasmine Putri
発行年 2022年


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2023年4月16日日曜日

Nubia: Queen of the Amazons #1-4感想: 神々の参戦

  Nubia: Queen of the Amazonsの#1-#4を読みました。本作は短めで、全4話です。筆者は4話分をばらばらに買って読みましたが、単行本の方ではTales of the Amazons(感想はこちら)にも収録されていたNubia: Coronation Special #1も収録されているようです。

 Trial of the Amazonsで全アマゾン族の女王となったNubia (ヌビア)を中心に、Wonder Woman誌での新展開の下準備をするような一作という印象でした。

 

【基本情報】
Artist: Alitha Martinez
Writer: Stephanie Williams
発行年 2022年


公式サイトはこちら (#1)。


単行本をAmazonで買う場合はこちら。


2023年4月12日水曜日

Batman: Detective Comics (2016-) Vol. 3: Arkham Rising 感想 -壮大な予告編-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。


 Detective Comicsは、Batman (バットマン、ブルース・ウェイン)やその仲間であるバットファミリーの活躍を描くシリーズです。

 2021年から始まったMariko Tamakiがメインライターを務めるDetective Comicsの第三巻であるこの巻では、ゴッサム市に新たに建設されるArkham Towerをめぐる不穏な物語が展開されます――おそらく次の巻あたりでこの建物にまつわる大バトルが描かれると思うのですが、一巻分かけてその予告編を見せたというような一冊でした。

 

【基本情報】
Art by: David Lapham, Dan Mora
Written by: Mariko Tamaki, Matthew Rosenberg, Stephanie Nicole Phillips
発行年 2022年


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2023年3月26日日曜日

GCPD: The Blue Wall (2022) 感想 -組織人であり個人であり-

  Renee Montoya (レニー・モントーヤ)を主役にしたミニシリーズ、GCPD: The Blue Wallを読みました。かつてはゴッサム市警の一刑事、後に探偵のQusetionとして活躍し、現在はゴッサム市警本部長になっているレニーの死闘を描いた全6話の物語です。

 読んでいて辛いけれど読み応えのあるお話でした。

【基本情報】
Writer: John Ridley
Artist: Stefano Raffaele
Cover: Reiko Murakami
発行年 2022年


公式サイトはこちら (#1)。

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2023年3月19日日曜日

Detective Comics (2016-) Vol. 2: Fear State 感想 -仕上げのようなバットファミリー-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Detective Comicsは、Batman (バットマン、ブルース・ウェイン)やその仲間であるバットファミリーの活躍を描くシリーズです。

 2021年から始まったMariko Tamakiがメインライターを務めるDetective Comicsの第二巻であるこの巻では、イベントFear State関連のエピソードが収録されています。といっても、お話自体は以前読んだVol. 1収録作品の続き――というわけで、Vol. 1からずっとFear State関係の話だったという方が正しいのかもしれません。

 

 なお、前回読んだBatman Secret Files: Huntressはこの巻に収録されています。


【基本情報】
Writer: Mariko Tamaki, Dan Watters, Stephanie Phillips,
Artists: Dan Mora
Inkers: Max Raynor, Viktor Bogdanovic, David Lapham, Daniel Henriques
Colorists: Jordie Bellaire, Arif Prianto, Trish Mulvihill
Cover: Dan Mora, Irvin Rodriguez
発行年 2022年

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2023年3月5日日曜日

キャラクター紹介:トゥラ

  トゥラ (Tula)はAquaman関係のコミックに登場してくるキャラクターです。かつてはAquagirl (アクアガール)を名乗り、若手ヒーローとして戦っていたこともありましたが、コミックではアクアガールとしての活躍はあまり描かれていません。

 DCコミックス社の作品は2011年に大規模な設定の更新があり、その後も五年に一度程度少しずつ設定が変わるタイミングがあるので

  • New52期以前 (2011年以前)
  • New52期 (2011-2016年頃)
  • Rebirth期 (2016年以降)
  • Infinite Frontier期 (2021年以降)

 ……というように時期によって分類できます。2011年以前もいろいろあるのですがそれは略します。トゥラは1967年に初登場したのちに1985年のCrisis on Infinite Earthsで死亡しました。そして2011年以降に復活し、大きく活躍の場が増えましたが、1985年以前のトゥラとはほぼ関係のないキャラクターになっています。

 Aquagirlとして活動したのは1967年~1985年の間です。この記事では、基本的には2011年以降の設定を中心に紹介しているため、Aquagirl時代のトゥラにはほとんど触れません。なお、Aquagirlを名乗ったキャラクターはトゥラ以外にもいるため注意が必要です。

2023年2月25日土曜日

Aquaman: Deep Dives 感想 -メラとトゥラの女子会-

  Aquaman: Deep Divesを読みました。Covid-19が流行してからしばらくの間、DCコミックスでは電子書籍でのみ発売されるコミックというものを出版していました。その中の一つのシリーズである"Aquaman: Deep Dives"の一部作品をまとめたのがこちらの単行本です。

 このデジタルファースト形式のコミック、長くても2-3話で終わりますし価格も安いですし、「ちょっとコミックを読みたいな」という気分の時に手軽に読めるので良かったのですが、最近は出版されなくなってしまって残念です。この単行本も、アクアマン関係の人たちの活躍を手軽に読みたいときにおすすめです。 

 この記事では、メラとトゥラの女子会である"Girl's Night Out"を取り上げたいと思います。もともとはAquaman: Deep Dives #9に収録されていた作品です。

 

【基本情報】(※スタッフは"Girl's Night Out"のスタッフのみ。)
Writer: Andrea Shea
Artist: Isaac Goodhart
Colors: Cris Peter
Letters: Ryan CHristy
発行年 2021年

公式サイトはこちら。

AQUAMAN: DEEP DIVES | DC

Dive into both the old and new complexities of Aquaman's legacy in this collection of classic tales and new imaginings from talent like Geoff Johns, Marv Wolfman, Tom Taylor, Steve Orlando, and more! Discover threads from the Aquaman mythology featuring...


2023年2月19日日曜日

Batman: Urban Legends (2021-) Vol. 3: 感想 -若気の至り-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Batman: Urban LegendsのVol. 3を読みました。このコミックはゴッサム関係の様々なキャラクターを取り上げたアンソロジーという形式になっています。いくつもの短編が収録されていたVol. 2とは対照的に、この巻に掲載されているのは

 

 ・Batman (バットマン、ブルース・ウェイン)とZatanna (ザターナ)の話

 ・バットマンの犬、Aceの話

  の2作です。この記事で取り上げるのはもちろんザターナの話です。

【基本情報】※スタッフはこの記事で取り上げる作品のスタッフのみ
Writer: Vita Ayala
Artists: Nikola Cizmesija and Hayden Sherman
Colors: Nick Filardi
Letters: Steve Wands
発行年 2022年

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2023年2月1日水曜日

Batman: Urban Legends (2021-) Vol. 2: 感想 -自分を受け入れること-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Batman: Urban LegendsのVol. 2を読みました。このコミックはゴッサム関係の様々なキャラクターを取り上げたアンソロジーという形式になっています。この巻はAmazonのページを見ると、Urban Legendsの#7-#10を収録したということになっているのですが、実際は前回感想を書いたOutsidersの話が入っていたりと収録順は結構前後しています。

 Amazonのためし読みからも見えるのですが、この本の目次の画像は以下になりますので、これを見て読みたいエピソードが収録されているかどうかチェックするのがおすすめです。画像はクリックで拡大します。

 


 

【基本情報】※スタッフはこの記事で取り上げる作品のスタッフのみ
Writer: Alyssa Wong, Brandon Thomas, Tim Howard
Artist: Vasco Georgiev, Cian Toemey, Raul Fernandez, Christian Duce
Colors: Rain Beredo, Alejandro Sanchez, Sarah Stern
Letteres: Becca Carey, Steve Wands
発行年 2022年


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2023年1月22日日曜日

Harley Quinn: The Animated Series Vol. 1: The Eat Bang! Kill Tour 感想 -PTSDの克服-

  Harley Quinn: The Animated SeriesのVol. 1を読みました。タイトル通り、アニメのHarley Quinn: The Animated Seriesのコミカライズ版という作品だと思うのですが。

 Vol. 1と書いてあるのだからシーズン1のエピソードから収録されているのだろう……と思いきや、いきなり途中から始まる構成です。アニメシリーズのあらすじを調べてみると、シーズン1、2のエピソードを前提にしてそこからの続きを描いている様子です。なんでそんな中途半端なことを。

 さらにシーズン3以降のアニメシリーズのあらすじを読むと、このコミックに対応しているエピソードがないように読めます。シーズン2までをベースに、アニメシリーズからは分岐した物語を描いているような形なのかもしれません。

 なお、アニメシリーズは日本では配信されていないようで、シーズン1・2を収録したブルーレイが発売されているようです。

 英語ですと、Youtubeでシーズン1の第一話を見ることもできますね。作品の雰囲気は何となく分かります。

 

 

【基本情報】
Written by: Tee Franklin
Art by: Erich Owen, Derec Donovan, Max Sarin
発行年 2022年


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HARLEY QUINN: THE ANIMATED SERIES VOL. 1: THE EAT. BANG! KILL TOUR

Harley and Ivy are on the road trip of the century! Following the wedding disaster of the decade, Harley Quinn and Poison Ivy end up on the run from Commissioner Gordon and the GCPD!


2023年1月14日土曜日

DC Comics: Generations 感想 -珍しいチーム-

  DC Comics: Generationsを読みました。Rebirth期の最終盤に連載されていた作品、しかも「時間の崩壊を食い止めるために各時代のヒーローたちが終結して戦う」という作品だけにRebirth期からInfinite Frontier期への移行に何か関係しているのかと思いましたが、特に関係はなさそうで珍しいメンバーのチームを楽しんで読める作品でした。

 下にあるように関わったクリエイターが大変多い作品ですので、お祭り的な企画だったのかなとは思うのですが。

 

【基本情報】
Writers: Dan Jurgens, Robert Venditti, Andy Schmidt
Artists: Ivan Reis, Joe Prado, Scott Hann, Fernando Pasarin, Oclair Albert, Aaron Lopresti, Matt Ryan, Emanuela Lupacchino, Wade von Grawbadger, Bernard Chang, Yanick Paquette, Kevin Nowlan, Dan Jurgens, Klaus Janson, Paul Pelletier, Sandra Hope, John Romita Jr. Doug Braithwaite, Rags Morales, Mike Perkins, Marco Santucci, Norm Rapmund, Colleen Doran, Bryan Hitch
Colorist: Hi-Fi
Letterer: Tom Napolitano
Collection Cover Artists: Ivan Reis, Joe Prado, Hi-Fi


発行年 2021年


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DC COMICS: GENERATIONS

In these tales, a threat of cosmic proportions to DC's newest (and oldest) universe compels one of the most unusual groups of heroes ever assembled to take on the most mysterious foe they have ever encountered. Join the original Batman, Kamandi, Starfire, Sinestro, Booster Gold, Dr. Light, Steel, and Sinestro in their quest to save the universe before time runs out...


2023年1月7日土曜日

キャラクター紹介:ダイアナ(ワンダーウーマン)

  本ブログでは、そのキャラクターが主役級のポジションで登場する作品のうち、電子書籍化されたものの大体8割くらいを読んだところで紹介記事を書くという感覚でいます。

 ワンダーウーマン(ダイアナ)に関してはこれまでの登場作品も多く、Wonder Woman誌の連載はずっと続き、他にも次から次へと主役級の作品が出版されることから紹介記事を書くのは無理だろうと思っていました。ただ、やはりDCコミックス社を代表する女性ヒーローですので、不完全なものであっても書いておくべきかなと思いました。というわけでこの記事は基本的に未完成です。

 DCコミックス社の作品は、最近では2011年に大規模な設定の更新があり、2016年にも小さめの設定変更があったために

  •  New52期以前 (2011年以前)
  •  New52期 (2011-2016年頃)
  •  Rebirth期 (2016年以降)

 に大きく分かれます。また、1985年のCrisis on Infinite Earthsでも大規模な設定の更新が行われています。さらに2021年には、Rebirth期とはやや世界観の異なるInfinite Frontier期が始まりました。IF期ではRebirth期の設定と、それ以前の時期の設定を合わせたものになっているようなのですが、まだ良く分からない部分があります。

 ダイアナの場合、「セミッシラ島に住むアマゾン族の女王で、アマゾン族の理想を広めるために人間界にやってきた」という大枠自体はほぼ不変ですが、それ以外の細かいところは時期によって変わっています。この記事では1987年からのWonder Woman by George Perezで描かれたワンダーウーマン像、New52期のワンダーウーマン像、Rebirth期以降のワンダーウーマン像を取り上げます。


2023年1月1日日曜日

Wonder Woman by George Perez Vol. 5 感想 -天国から地獄へ-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Wonder Woman by George Perez Vol. 5を読みました。このシリーズの単行本はVol. 6まで出版されているのですが、Vol. 6を買って見てみたところWonder Woman: War of the Gods (感想はこちら)とほぼ同じ内容のようでした。

 つまりこの巻は神々と人間、当時コミックに登場していた多くのヒーローたちを巻き込む大乱闘War of the Godsに至るまでの背景を整える巻であり、同時にVol. 1から続いてきた「アマゾン族の理想を広める」というダイアナの使命に一つの結論が出る巻でもありました。

 

【基本情報】
Writers: George Perez, Mindy Newell, Len Wein
Artists: Colleen Doran, Cynthia Martin, Joe Philipps, Romeo Tanghal, Kein Nowlan
Colorists: Tom Ziuko, Cark\l Gafford, Juliana Ferriter, Nansi Hoolahan
Letterer: John Costanza
Cover Art: George Perez
発行年 2020年



公式サイトはこちら。

WONDER WOMAN BY GEORGE PEREZ VOL. 5