2023年1月7日土曜日

キャラクター紹介:ダイアナ(ワンダーウーマン)

  本ブログでは、そのキャラクターが主役級のポジションで登場する作品のうち、電子書籍化されたものの大体8割くらいを読んだところで紹介記事を書くという感覚でいます。

 ワンダーウーマン(ダイアナ)に関してはこれまでの登場作品も多く、Wonder Woman誌の連載はずっと続き、他にも次から次へと主役級の作品が出版されることから紹介記事を書くのは無理だろうと思っていました。ただ、やはりDCコミックス社を代表する女性ヒーローですので、不完全なものであっても書いておくべきかなと思いました。というわけでこの記事は基本的に未完成です。

 DCコミックス社の作品は、最近では2011年に大規模な設定の更新があり、2016年にも小さめの設定変更があったために

  •  New52期以前 (2011年以前)
  •  New52期 (2011-2016年頃)
  •  Rebirth期 (2016年以降)

 に大きく分かれます。また、1985年のCrisis on Infinite Earthsでも大規模な設定の更新が行われています。さらに2021年には、Rebirth期とはやや世界観の異なるInfinite Frontier期が始まりました。IF期ではRebirth期の設定と、それ以前の時期の設定を合わせたものになっているようなのですが、まだ良く分からない部分があります。

 ダイアナの場合、「セミッシラ島に住むアマゾン族の女王で、アマゾン族の理想を広めるために人間界にやってきた」という大枠自体はほぼ不変ですが、それ以外の細かいところは時期によって変わっています。この記事では1987年からのWonder Woman by George Perezで描かれたワンダーウーマン像、New52期のワンダーウーマン像、Rebirth期以降のワンダーウーマン像を取り上げます。



【本名】

Diana (ダイアナ)

 人間界ではDina Prince (ダイアナ・プリンス)と名乗っている場合もある。


【スタイル】

 赤いアーマーで上半身を多い、青いパンツをはいていることが多い。2010年頃までのシリーズでは青いパンツに白い星がちりばめられ、星条旗を思わせるデザインになっていた。George Perezのシリーズでは、腰には女神ヘスティアの投げ縄(真実の投げ縄)、足には伝令神ヘルメスのサンダルを履いていた(下図)。

 

(Wonder Woman by George Perez Vol. 4より、ダイアナ。Art: George Perez)

 近年ではコスチュームの色遣いは変わらないものの、星条旗を思わせる星形の装飾はなくなっている (下図)。投げ縄は現在も使用しているが、ヘルメスのサンダルは履いていないようである。

 

(Wonder Woman (2016-) Vol. 1 The Liesより、ダイアナ(中央下)。Art: Liam Sharp)

【能力】

アマゾン族やギリシアの神由来の力を使うことができ、空を飛ぶ、怪力を発揮するなどの能力がある。腕輪は銃弾を跳ね返すことができる。剣を使って戦うことも多い。また、敵に対しても慈悲の心を発揮する場合がある。


【家族・親戚関係】

Hippolyta: 

ダイアナの母。セミッシラ島に住むアマゾン族を率いる女王である。賢王であるが、ダイアナ可愛さのあまり間違った判断を下す場合もある。作品によっては、ヒッポリタ女王が人間界に来てヒーローチームに加わっている場合もある。

2011年までは、ヒッポリタが捏ねた土塊に魔法の力が宿り、ダイアナが誕生したという設定になっていた。2011年以降は、ヒッポリタと大神ゼウスの子がダイアナでありダイアナは半神という設定になっている。

Zeus:

ギリシア神話に登場する大神。オリュンポスの神々を統べる。2011年以降、ダイアナの父となった。

Jason:

Rebirth期Wonder Woman誌に登場した、ダイアナの双子の兄弟。男子であるため、セミッシラ島から人間界へと渡され育てられた。今後も登場するか不明である。


【恋人関係】

※時期により異なるため、代表的なものをあげている。

Steve Trevor:

セミッシラ島に不時着したアメリカ空軍のパイロット。彼の存在によりダイアナは外の世界を知り、人間界へと出てくる。シリーズによってはEtta Candyと恋人関係として描かれている。また、George PerezのWonder Womans誌では彼の母であるDiana Trevorもまたかつてセミッシラ島にたどり着き、アマゾン族と共に怪物と戦い命を落としたことことになっていた。

Clark Kent:

ヒーロー、スーパーマンである。ダイアナと並び立つ超人ヒーローであり、人間たちの間ではお似合いとみなされていることが多いようである。New52期のスーパーマンはダイアナと恋人関係として描かれた。


【友人関係】

ヒーロー仲間、事件などで知り合った人間たちとは基本的に友人関係である。ここでは代表的な人物のみをあげる。

Etta Candy:

アメリカ空軍の兵士。Steve Trevorの友人であり、アメリカに来たダイアナの親友になる。作品によってはSteve Trevorの恋人として描かれることもある。

Julia Kapatelis, Vanessa Kapatelis:

JuliaはWonder Woman by George Perezのシリーズほぼ全編に登場する考古学者。アメリカに来たダイアナの母親的存在になる。VanessaはJuliaの娘であり、ダイアナを姉のように慕う。

Donna Troy:

初代ワンダーガールである。その設定は時期によって大きく異なるが、いずれの場合でもダイアナを慕い、時には共に戦うヒーローである。


Cassie Sandsmark:

2代目ワンダーガールである。New52期以前は大神ゼウスの娘という設定だった。New52期以降はゼウスの孫娘という設定になり、ダイアナとはおば-姪の関係になった。ダイアナを慕い、ダイアナやアマゾン族と共に戦うヒーローである。


Artemis of Bana-Mighdall:

セミッシラ島を出たアマゾン族であるBana-Mighdallのアマゾン族の中で最も優れた戦士である。ダイアナと並び立つ存在であり、時にはダイアナに反発するがピンチとなれば全面的に協力する。


【主な登場作品】

 ダイアナが登場する作品はたくさんありますが、筆者が読んだ中で主な登場作品を簡単にまとめます。なお、各タイトルからリンクを張っている場合、リンク先はこのブログ内の感想ページです。


1942年 All-Star Comics #8に初登場

1942年 Wonder Woman誌連載開始。 → ワンダーウーマンアンソロジー収録 

ヒーローとして活動を続ける。これ以降、Wonder Woman誌はライターを代えながら続いていく。

1985年 Crisis on Infinite Earthsで当時登場していた多くのヒーローたちが死亡。ダイアナも子供時代からの物語が改めて描かれることになる。 

1987年 Wonder Woman by George Perez連載開始。ダイアナのオリジンが改めて語られる。 

2006年 Superman: Sacrificeでダイアナの殺人が全世界に報じられ、大変なことになる。 

2011年 DC世界の大規模リランチ。以後、New52という世界観で物語が語られるようになる。ダイアナはゼウスの娘となる。

2011年 かなり独特な設定のWonder Woman誌の連載が始まる。 

2016年 DC世界の設定変更。以後、Rebirthという世界観で物語が語られるようになる。

2016年 New52期のWonder Woman誌の物語をなかったことにするような設定のWonder Woman誌の連載が始まる。 

2020年 Rebirth期の最終盤を飾るDark Nights: Death Metalでダイアナが世界を救う。 

2021年 Rebirth期に一区切りつき、以後、Infinite Frontierという世界観で物語が語られるようになる。


【何を読めばいいの?】

 ダイアナは何しろDCコミックスを代表するヒーローですから、映画、アニメなど登場作品を多数日本語で楽しむことができます。

 コミックの方では、

 ・ワンダーウーマンアンソロジー 

 ・ワンダーウーマン -ザ・ライズ- (※Amazonへのリンク)  

  などが出版されていて、日本語で読んでみたい人にはおすすめです。

 

 邦訳されていない作品ですと、

 Wonder Woman by Greg Rucka 

 の3部作が大変面白いと思います。

 

 この記事からリンクを張っている記事以外にも、ダイアナの登場作品の感想を書いています。Wonder Woman (Diana) のラベルがついている作品をご覧ください。