2023年10月21日土曜日

Catwoman (2018-) Vol. 4: Come Home, Alley Cat 感想: 懐かしのふるさと

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 2018年からのCatwoman誌のVol. 4を読みました。この巻から、Rebirth期Justice League Dark (感想はこちら)でライターを務めたRam Vがメインライターになっています。

  前巻がVilla Hermosaを離れてゴッサムに戻りそうというところだったのでこの巻はゴッサムに戻ったところから始まるかと思っていましたが、Villa Hermosaでの用事を片付け、さらにある島でひと暴れするというエピソードを挟んでの帰還になりました。

  

【基本情報】
Writers: Ram V, Paula Sevenbergen, Blake Northcott, Sean Gordon Murphy
Artists: Fernando Blanco, Mirka Andolfo, Aneke, John Paul Leon, Juan Ferreyra
Colorists: Fco Plascencia, Arif Prianto, Laura Allred
Letterers: Saida Temofonte, Gabriela Downie, Tom Napolitano, Ariana Maher
Cover Artists: Joelle Jones, Laura Allred
発行年 2021年


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 Villa Hermosaで宿敵を倒したCatwoman (キャットウーマン、セリーナ・カイル)。町の治安が乱れたことによるトラブルを一つ乗り越えた後、彼女はとうとうゴッサムに帰還する。ゴッサムの中でもかつて自分が育ったAlleytownを根拠地とすると、街で盗みを行う少年たちに格の違いを見せつけて部下にし、この町の裏社会を牛耳ろうとするのだった。一方、彼女に恨みを持つペンギンはスナイパーを雇うのだったが……というのがあらすじです。

 実はこの巻、結構散漫という印象を受けます。最初の方に収録されているVilla Hermosaのエピソードはともかく、島でひと暴れするエピソードとその後のエピソードのつながりがいまいち分からず、かといって短編集的な物語にしたいわけでもなさそう……という感じです。いくつかの話を並行して走らせて、最終的に収束させていくつもりなのかもしれません。

 とはいえ、この巻で注目なのはキャットウーマンとAlleytownという町の関係です。もともと若い頃を過ごした町らしく、町自体に愛着がある様子。キャットウーマンは泥棒であり、そういう点では間違いなく悪人なのですが、薬物売買をしたり殺人をしたりはしません。他の悪人たちが薬物売買をしようとするのを阻止しているのを見ると、キャットウーマンが闇社会を仕切るなら平和な町になるのかな……と思いました。