2023年1月14日土曜日

DC Comics: Generations 感想 -珍しいチーム-

  DC Comics: Generationsを読みました。Rebirth期の最終盤に連載されていた作品、しかも「時間の崩壊を食い止めるために各時代のヒーローたちが終結して戦う」という作品だけにRebirth期からInfinite Frontier期への移行に何か関係しているのかと思いましたが、特に関係はなさそうで珍しいメンバーのチームを楽しんで読める作品でした。

 下にあるように関わったクリエイターが大変多い作品ですので、お祭り的な企画だったのかなとは思うのですが。

 

【基本情報】
Writers: Dan Jurgens, Robert Venditti, Andy Schmidt
Artists: Ivan Reis, Joe Prado, Scott Hann, Fernando Pasarin, Oclair Albert, Aaron Lopresti, Matt Ryan, Emanuela Lupacchino, Wade von Grawbadger, Bernard Chang, Yanick Paquette, Kevin Nowlan, Dan Jurgens, Klaus Janson, Paul Pelletier, Sandra Hope, John Romita Jr. Doug Braithwaite, Rags Morales, Mike Perkins, Marco Santucci, Norm Rapmund, Colleen Doran, Bryan Hitch
Colorist: Hi-Fi
Letterer: Tom Napolitano
Collection Cover Artists: Ivan Reis, Joe Prado, Hi-Fi


発行年 2021年


公式サイトはこちら。

DC COMICS: GENERATIONS

In these tales, a threat of cosmic proportions to DC's newest (and oldest) universe compels one of the most unusual groups of heroes ever assembled to take on the most mysterious foe they have ever encountered. Join the original Batman, Kamandi, Starfire, Sinestro, Booster Gold, Dr. Light, Steel, and Sinestro in their quest to save the universe before time runs out...



 崩壊した未来の地球で、最後の人間の子であるKamandi (カマンディ)は、別の事態からやって来たらしい老Booster Gold (ブースターゴールド)と出会う。時間が崩壊するのを防ぐため、様々な時代のヒーローたちを集めて事態に対応するのだと迫られたカマンディは戸惑うものの、ブースターゴールドの相棒であるロボット、スキーツと一緒にヒーローたちを探すのだったが……というのがあらすじです。

 

 案内役のはずの老ブースターゴールドが襲われて早々に退場してしまうため、右も左も分からないカマンディがスキーツにアドバイスを受けつつ行き当たりばったりに進んでいくという形で物語は展開していきます。そのため、読者もだんだん「ああ、こういうゆるい感じでいいのね……」となっていきます。スーパーマンの代わりに若いブースターゴールドをスカウトしてそれでOK! となる物語ですから、「このミッションのためには絶対にこのメンバーでなくては!」みたいな緊張感はないですね。

 

 敵の手先もあっさりボスに捨てられていたりして憎めないので、のんびり読んでいくのに適した一冊です。

 

 ちなみにカマンディが集めたメンバーは、

  •  31世紀のSuperboy
  •  1993年のSteel
  •  1987年のDr. Light
  •  若いブースターゴールド
  •  1983年のStarfire
  •  2814年のSinestro
  •  1939年のバットマン

 の7人ですが、このうちの4人は本来招集したかったメンバーとは違うようです。計画と実際が違っていても、意外と何とかなるものですね。

 この作品、Dr. Light (Kimiyo Hoshi)が登場しているので気になって読んでみました。彼女は本来の計画通りに招集されたメンバーで、科学者としての知識を主に期待されての招集だった模様です。

 

 そしてその通りに、ちゃんと科学的に事態の解明をしてくれるDr. Light。子供たちには優しいのに大人相手にはいつも通りにきつい姿をちゃんと見せてくれます。過去のクリプトン星でスーパーマンを助ける働きをしたりと、要所で活躍してくれている嬉しい一冊でした。