2019年4月13日土曜日

Batwoman (2011-2015) Vol. 2 To Drawn the World 感想

※このシリーズの各巻感想は以下です。

Vol. 1に続き、Vol. 2を読みました。

【基本情報】
Writers: W. Haden Blackman, J.H. Williams III
Artists: Trevor McCarthy, Amy Reeder, Rob Hunter, Richard Friend, Pere Perez
Cover: J.H. Williams III
発行年 2013年

公式サイトはこちら。


Vol. 1で起きた児童の大量誘拐事件を追っていたバットウーマン(ケイト・ケイン)は、黒幕となる組織、メデューサの存在に気づきその正体に迫る。逮捕がきっかけとなって組織を裏切った女性、Suneを相棒にし組織の中核に迫ると、首謀者がその姿を現すのであった。一方、Vol. 1で意識不明となったケイトの従妹、ベッテ・ケインはずっと眠っているのだったが――というのがあらすじです。

あらすじには書けませんでしたが、ゴッサム市警重犯罪課の刑事、マギー・ソーヤーとケイトの恋人関係も少しずつ進展していきます。相変わらずケイトは女性にもてるので今回はSuneに一方的に惚れられ、マギーがいらっとするシーンも出てきます。

Vol. 1で登場したWeeping Womanの真相がますますかわいそうなことになっていますが、話は次へと続いていきます。

話の本筋に加えて印象に残ったのが、意識不明で入院しているベッテにずっと付き添っているジェイコブ・ケイン(ケイトの父、ベッテの伯父)の姿でした。姪にずっと付き添ってあげるなんて優しいなあと思ってみていたら、どうも死んだ娘(ケイトの双子の妹、べス)の影をベッテにみていることが発覚。自分に似ているケイトよりも、妻に似ているベスのほうを愛していたとベッテの病室で言い始めます。若干「親としてどうなんだそれ」と思いましたが、姉妹の中でも愛情に差はついてしまうものかもしれません。

Vol. 2の終わりまでずっとベッテに付き添っているジェイコブを見ていて思ったのですが、妻と娘を早くに失っている経験をしているだけに自分の身内が若くして死ぬことに耐えられないのかもしれないですね……。ブルースの母(ジェイコブの姉妹)も若くして亡くなっているわけですし。Detective Comics (2016-)(感想はこちら)のシリーズでも描かれているのですが、ジェイコブが家族を愛していることは間違いがありません。ただ、その表現の仕方がなんだか特殊というか、不器用な人なのかなと思います。