2019年2月2日土曜日

Superman: Lois Lane 感想

"Superman: Lois Lane"という作品を読みました。DC Comic: Bombshells (感想はこちら)作者のMarguerite Bennet氏の作品でもあり、一話読み切りでもあり、読みやすいかなと思い読んでみました。

【基本情報】
Writer: Marguerite Bennett
Artist: Emanuela Lupacchino
Cover: Kenneth Rocafort

発行年 2014年

公式サイトはこちら。


スーパーマンの恋人、のちに妻のロイス・レーンが妹のルーシー・レーンを助けるお話です。結構な大事件ですが特殊能力は使わず(そもそもこの話のロイスには特殊能力がありません)スーパーマンにもほとんど頼らず、記者として培った取材能力と根性ですべてを突破していきます。キャリアウーマンが家族のために泥臭く事態を解決していくお話が好きな人におすすめです。

以下、ネタバレを含む感想です。

***ここからネタバレ***

お姉ちゃんは強い。

そう思わせるお話でした。妹のピンチはかなり大きな組織を巻き込んだ事件なのですが、卓越した取材力で解決していきます。ピュリッツアー賞受賞記者の取材力は伊達ではないですね。

子供時代の話も描かれ、ロイスとルーシーの二人が米軍人のお父さんの仕事の都合で日本やドイツの基地を転々としていたこと、お母さんが早くに亡くなったことが語られます。のちにお父さんも亡くした二人にとって、子供時代という大切な過去を共有しているのはお互いだけです。ということもあってか、子供の頃十分に妹の面倒を見れなかったという思いもあってか、ロイスは奮闘します。

すなわち、子供の頃妹のことを守り切れなかったロイスが大人になって今度は妹のことを守ると、そういうお話になっています。

少し思うのは、お姉さんだからと言って色々なことを背負い込む形になっていないかい? ということです。
子供時代に妹のフォローを十分にできなくても、それは仕方のないことです。本人も子供なのですから。早くにお母さんを亡くしたことでロイスがお母さんのようなポジションになろうとしたができなかったという描写もあるのですが、果たしてロイス自身は周りの人にちゃんとサポートしてもらえていたのだろうか――ということが心配になるお話でもありました。
ロイスの活躍は文句なしに格好いいんですけれどもね。