2019年2月14日木曜日

Justice League: No Justice 感想

Justice League Dark (2018-, 以下JLD。感想はこちら)の前日譚でもあり、ザターナが登場する"Justice League: No Justice"を読んでみました。
ザターナが登場することもJLDの前日譚であることも知っていましたがいくつかの懸念点があったため読むのを避けていました。

・壮大なあらすじのわりに4話と短い→中途半端なところで終わっている消化不良な作品なのでは?
・登場人物が多い→ザターナはコマの隅にいるだけ、という感じになるのでは?

……と心配していたのですが、JLDやDetective Comics (2016-, 感想はこちら)を読むうちにライターの1人、James T Tynion IVに信頼感が出てきたので、思い切って読んでみました。

【基本情報】
Writers: Joshua Williamson, James T Tynion IV, Scott Snyder
Artists: Francis Manapul, Riley Rossmo, Marcus To
Cover by: Francis Manapul
発行年 2018年

公式サイトはこちら。



この話のさらに前の事件で、マルチバース間(いくつもの世界)の境界が壊れてしまったということが発端になります。
その結果として、惑星Coluに襲い来る4つの力。それに対抗するため、地球のヒーローたちは4チームに分かれてそれぞれの力を振り絞って戦うのだった――というのがあらすじです。

JLDなどの展開に繋がっていく壮大なプロローグですが、この話はこの話できちんとまとまっていてストーリーも読みやすいので、読み終えた後の満足感がありました。ザターナも特に活躍がクローズアップされるわけではありませんが、「コマの中にいるだけ」みたいな状態ではなかったので、これだけ大人数が登場している中では頑張っているなあ、という感想を持つことができました。たぶん、他のヒーローたちのファンもそれぞれ同じ感想が持てたのではないかと思います。つまり、大人数が登場していながら「一応出ているだけ」という状態になっているキャラクターがいなかったように思います。

以下、ネタバレを含む感想です。

***ここからネタバレ***

この話はJLDに繋がっていきます。ザターナはワンダーウーマンのチームで活動し、ほかのチームメンバーにはエトリガン・ザ・デーモン、ドクター・フェイト、レイブンがいます。
JLDでワンダーウーマンはザターナたちとチームを組んでいますが、エトリガンは魔法のことにジャスティスリーグを関与させるのに反対なのでチームには参加せず、ドクター・フェイトは敵対的ポジションにいます。……レイブンは? となるところですが、レイブンにはこれまでのところ言及がないと思います。レイブンが協力しないにしろ敵対するにしろ、この展開でレイブンに言及がない方が不自然な気がするのでJLDのどこかで登場するのでしょうか。 

多数のヒーローたちが登場する中、この作品の中で一番目立っていたのはGreen Arrowだと思います。この作品の紹介文には登場しないことも多そうですが、ジャスティスリーグのことを信じつつ、家族を守ると言いながら戦い続ける姿はとても格好いいです。……そういえばブラックキャナリーは何をしていたんでしょう。