2020年5月19日火曜日

Teen Titans (2011-2014) Vol. 1: It's Our Right To Fight 感想

※このシリーズの各巻感想は以下をご覧ください。

 DCコミックス社では2011年と2016年に大規模設定リセットが行われました。2011年と2016年の間はNew52期と呼ばれる時期にあたり、それ以外の時期とは異なる独特の設定になっているキャラクターもいます。
 
 このNew52期に連載されていたTeen Titans誌の1巻を読んでみました。
 
【基本情報】
Writer: Scott Lobdell
Artists: Norm Rapmund, Brett Booth
Cover by: Brett Booth
発行年 2012年

公式サイトはこちら。

 

 かつてはバットマンの相棒、Robin(ロビン)として活躍していたティム・ドレイク。Red Robin (レッドロビン)として独り立ちした彼は、若いメタヒューマン(超能力を持つ超人たちのこと)を襲う組織、N.O.W.H.E.R.E.の存在に気づきその調査を進めるのだった。
 彼は調査を進める中でWonder Girl(ワンダーガール、キャシー・サンズマーク)が次のターゲットになっていることを知り、彼女を助ける。一方でN.O.W.H.E.R.E.に捕らえられていた若いメタヒューマンの中には逃げ出すものもあり、レッドロビンの周りに若いヒーローたちのチームができていくのだった。
 N.O.W.H.E.R.E.はワンダーガールを襲撃するため、彼らの支配下にあるSuperboy(スーパーボーイ)を派遣するのだったが――というのがあらすじです。
 
 今回のチームメンバーは次のような面々になっています。

・レッドロビン:事実上のリーダー。チームメンバーには本名(ティム・ドレイク)を明かしていないなど、仲間を完全に信頼しているわけでもないようだ。

・ワンダーガール:「ワンダーガールとは呼ばれたくない」「ワンダーウーマンとは何の関係もない」と言っているところからして、2011年以前とはだいぶ設定が異なるようである。古代の神秘パワーで戦うヒーロー。

・Kid Flash(キッドフラッシュ、バート・アレン):高速で動けるヒーロー。N.O.W.H.E.R.E.に捕らえられていたメタヒューマンの一人。性格は陽気。

・Bunker(Miguel Barragan):メキシコ生まれのヒーロー。何もないところから拳やブロックの形を作り、敵を攻撃する。常識人であり、チームの良心の一人。レッドロビンの大ファン。

・Skitter (Celine Patterson):普通の学生として暮らしていたが、本人の意思とは関係なく昆虫のような姿に変身してしまう能力を得てしまった。自分の力にとまどっている。また、変身してしまうと本人の意思とは関係なく行動してしまうようだ。

・Solstice (Kiran Singh):N.O.W.H.E.R.E.に捕らえられていたメタヒューマンの一人。キッドフラッシュに助けられ脱出する。他人の心に寄り添うことができる、チームの良心の一人。その姿はN.O.W.H.E.R.E.に変貌させられてしまった。

 ……と、2011年までのTeen Titansのイメージからすると結構メンバー構成が変わったかなという印象でした。といっても、Solsticeは2011年以前のTeen Titansともかかわりのあったキャラクターのようです。
 2011年以前のTeen Titansは、バットマンの初代相棒であったディック・グレイソンがチームを作り、後にティム・ドレイクが引き継いだ――という感じでしたので、最初からチームを作っていくティムの姿が印象的でした。
 
 この巻は「メンバー集合」がメインかと思いますが、その中でも描かれているワンダーガールの謎。ワンダーウーマンのような投げ縄を持っているのですが、Lasso (投げ縄)ではなくあくまでLariat(訳すと、これも投げ縄)であると主張したりとワンダーウーマンと関連付けられるのを嫌がっている様子です。
 果たして彼女はワンダーウーマンと関係がないのか、本当はあるけど嫌がっているのか。今後描かれると思うので、注目したいです。