2021年3月6日土曜日

Adventure Comics (2009-2011) #2

  Wonder Girl (ワンダーガール、キャシー・サンズマーク)がゲスト出演するAdventure Comics (2009-2011) #2を読みました。Infinite Crisis (感想はこちら)で死んだSuperboy (スーパーボーイ、コナー・ケント)が生き返り、かつてSuperman (スーパーマン、クラーク・ケント)を育ててくれた農場でクラークの母と共に過ごしているところにキャシーが訪ねてくるエピソードです。

 

【基本情報】
Written by: Michael Shoemaker, Geoff Johns
Colorist: Francis Manapul, Brian Buccellato, Brian Reber
Cover by: Francis Manapul
Cover Color by: Brian Buccellato
Inker: Francis Manapul, Clayton Henry
Letterer: DC Lettering
Penciller: Francis Manapul, Clayton Henry
発行年 2009年

公式サイトはこちら。


この表紙は風が気持ちよさそうで最高ですね。空が飛べたら、こんな風に過ごしてみたいものです。



 スーパーボーイは、スーパーマンのDNAを引き継ぐヒーローとして若手チームYoung JusticeやTeen Titansでキャシーたちと共に活躍してきました。しかし、スーパーマンの宿敵であるLex LuthorのDNAも引き継ぐことが分かり、さらに操られて暴走してしまいます (この辺りの展開はTeen Titans by Goeff Johns Vol.3 (感想はこちら)に詳しいです)。その後正気に戻るものの、Infinite Crisisで頑張った末に敵に殺されてしまいます。そんな彼が生き返って始めた生活は、かつてのクラーク・ケントがたどった道を歩くことだった――ということで、クラークに少しでも近づこうとする彼の意思が感じられます。

 

 今回はキャシーがケント家に訪ねてくるのですが、これはクラークのお母さんがキャシーを呼んだから、ということらしいです。さらにお母さんが気を利かせてくれた結果、二人きりで外を散歩した後に外で一緒にお弁当というデートに。

 

 キャシーに、今の生活について様々にはなすスーパーボーイですが、キャシーは何か別のことが気になっている様子。……実はスーパーボーイが死んでいた時に、チームメイトのTim Drakeとキスをしていたことがずっと気になっていたらしく、スーパーボーイに謝ります。

 ここの場面を読んだときは正直、「一時の気の迷いみたいなものだったんだろうしティムがぺらぺら喋るタイプとも思えないし黙っていたらいいのでは」と思ったのですが、謝らないと自分が気になって仕方がないという状況だったのかもしれませんね。

 

 そう思うと、そもそも今回のデートが「お母さんがキャシーを呼んだこと」に始まっているのも、スーパーボーイの復活を知っていはいても気後れして会いに来られないキャシーに気を遣った結果なのかもしれません。迷いの多い若者たちを見守ってくれている大人がいるというのは、なんだか安心できる構図ですね。表紙の美しさもあいまって、とてもいいカップルだなと思いました。