2020年5月17日日曜日

Birds of Prey (2003) #1-#2: Batgirl/Catwoman感想

 Birds of Preyシリーズは電子書籍化された単行本のほかに、一話ずつでも電子書籍が販売されています。電子書籍の単行本には収録されていない話も多いのですが、沢山ありすぎてどれを読んだらいいか分からないのでとりあえず放置していました。
 
 2003年のBirds of PreyシリーズでCatwoman(キャットウーマン、セリーナ・カイル)とBatgirl(バットガール、バーバラ・ゴードン)にスポットを当てたエピソードが2話出ているらしく、セールになっていたので読んでみました。
 
 
【基本情報】
Writer: John Francis Moore
Penciller: Darick Robertson, Dave Ross
Inker: Jimmy Palmiotti
Colorist: Giulia Brusco, Brian G Miller
Cover by: Darick Robertson, Dave Ross 
発行年 2003年


 Amazonのページはこちら (#1)。購入及び数ページ分の試し読みができます。
 
 
 まず、タイトルがBirds of Preyとなっていますが、この作品はBirds of Preyの話ではないですね。あくまで、セリーナとバーバラの話だと思います。話は面白いですが、Birds of Preyではありません。バーバラとBlack Canary(ブラックキャナリー、ダイナ・ランス)がBirds of Preyシリーズのように仲良しであるという描写はありますが、Birds of Preyを感じさせるのはそのくらいです。
 といっても、バーバラやキャットウーマンのファンにはおすすめの作品だと思います。
 
 
 物語は、バーバラがバットガールになったばかりでバットマンやその相棒のロビンに認められなければ――と頑張っているところから始まる。ある女性の殺人事件の謎を追っていたところ、たまたまキャットウーマンが盗もうとしていた美術品の所有者のところにたどり着くバーバラ。二人は協力して殺人犯を追うことになる。
 ……そして、その5年後。Killing Joke (感想はこちら)で下半身不随になったバーバラは、情報収集・分析に特化したOracle(オラクル)として活動していた。ゴッサム市内で起きている事件の分析をしていたバーバラは、キャットウーマンが何か事件に巻き込まれていることに気づくのだった――というのがあらすじです。
 
 
 数年間の時間経過の中で描かれるバーバラの成長が魅力的な作品です。最初の方のバーバラは本当に自信がなさそうなのですが、第2話に登場するバーバラはすでに自分の立場を確立していて、自分にできること・できないことがはっきりわかっているのがいいですね。
 キャットウーマンは実に猫らしく、どこか捉えどころのないところが印象的でした。1話では完全にバーバラの上手を取っているキャットウーマンですが、2話ではバーバラが同レベルまで成長してきているのも良く分かる展開になっています。

 2話と短く終わる作品ですが、楽しめました。筆記体が少し読みにくかったですが。