2019年6月19日水曜日

Supergirl (2016-) Vol.3: Girl of No Tomorrow 感想

※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

Supergirl Vol. 2 (感想はこちら)に引き続き、Vol. 3を読みました。Vol. 1、Vol. 2と様々な敵からNational Cityを守ることで人々の信頼を勝ち得てきたSupergirl(スーパーガール、カーラ・ダンバース)ですが、ここにきて一般市民からの信頼を失います。

【基本情報】
Writer: Steve Orlando
Artists: Steve Pugh, Jose Luis, Robson Rocha, Various
Cover by: Robson Rocha, Daniel Henriques
発行年 2018年

公式サイトはこちら。




まずスーパーガールは自分のパワーの調整ができなくなり、予想外に力を出しすぎてしまって建物を壊してしまうということになります。
さらに、Vol. 1で地球を襲ったCyborg Supermanがカーラの父であることが明らかになり、カーラが父への思いを断ち切れていないことも人々に知れ渡り、人々の信頼を失います。

こういった現象はEmerald Empressのせいで起きていました。彼女は未来人で、カーラを放っておくと100年ほど後に彼女とその仲間に自分の父が殺されるのでカーラを排除することを画策していたのでした……って、もう少しぎりぎりのタイミングで来てほしいですね。事件が起きる5年前とか。100年後にこれこれのことが起きるのだといわれても。

結局カーラはEmerald Empressを追い払うのですが、人々の信頼は回復しないままです。彼女はあくまでもカーラ・ダンバースとして、National Cityの普通の高校生として生活を続けていくことになります。

以下、ネタバレを含む感想です。

***ここからネタバレ*** 

Supergirlは非常に強い力を持つだけに、人々が恐れ始めるとあっという間に人心は離れていくのだろうなと思いました。クリプトン星人の前では地球人は弱者でしかありません。もしもクリプトン星人が地球人とは違う倫理観を持っていたらと考えると、人々が恐れるのも無理もないと思います。

とは、いっても。

現実にこれまでスーパーガールに命を救われている人もたくさんいるので、こうした人たちはどう考えているのかなとは思いました。反スーパーガール論が世間を席巻するようになったので口に出して言わないだけで、スーパーガールを応援している人も結構いるのではと思います。

一応、カーラの友人(カーラがスーパーガールであることは知りません)のBen君がそうした人として描かれてはいて、スーパーガールのことを信じていると表明します。読者にとっても彼の存在は救いでした。



そしてこの巻の最後でとんでもないことが明らかになります。
これまでスーパーガールは DEO (Department of Extranormal Operation) の支援を受けて高校に入学したりダンバース夫妻の養子になったりしてきました。担当はディレクターのCameron Chaseでした。

今回、ChaseがDEOにEmerald Empressの襲撃を許した責任をとって辞任します。そして後任ディレクターがBonesに。

DEOのディレクターBonesといえば、New52期Batwoman(感想はこちら)で散々ケイトをいじめていた(としか見えなかった)人でした。何かもう、碌でもないことになるのが目に見えるようですね。