2020年3月4日水曜日

キャラクター紹介:バーズ・オブ・プレイ

 通常キャラクター紹介ではキャラクター一人ずつを取り上げているのですが、バーズ・オブ・プレイ(Birds pf Prey)は女性ヒーローを中心としたチームということでチーム全体の歴史を紹介してみます。なお、Birds of Preyを直訳すると「猛禽類」です。

DCコミックス社の作品は、2011年と2016年に大規模な設定の更新があったために
・New52期以前 (2011年以前)
・New52期 (2011-2016年頃)
・Rebirth期 (2016年以降)
に大きく分かれます。Birds of Preyの場合、チームのメンバー構成が変わるものの「女性ヒーロー主体のチーム」という部分が変化しないためそれほど大きく設定が変わったという印象はありません。


なお、以下の記事でリンクを貼っている場合は特に注釈がなければこのブログ内の別の記事に飛びます。



【チームの成り立ち】

かつて、Batgirl(バットガール)として活動していたBarbara Gordon(バーバラ・ゴードン)は銃撃されて下半身不随となり、情報収集・分析に特化したヒーロー、Oracle(オラクル)となった。
オラクルがBlack Canary(ブラックキャナリー)として活動していたDinah Lance(ダイナ・ランス)をスカウトし、オラクルが指示、ブラックキャナリーが動くという形でスタートしたのがBirds of Preyである。

のちに、Huntress(ハントレス)として活動するHelena Bertinelli(ヘレナ・ベルティネリ)を現場メンバーに加え、三人体制となる。その後のシリーズではメンバーが少しずつ入れ替わり、男性ヒーローが加わっている場合もある。しかしBirds of Preyといえばバーバラ・ゴードン、ダイナ・ランス、ヘレナ・ベルティネリの三人という印象が強い。

※2021/09/16追記
Birds of Prey: Murder and Mysteryの表紙はバーバラ・ゴードン、ダイナ・ランス、ヘレナ・ベルティネリの基本的な関係が分かりやすく描かれている。バーバラ・ゴードンが後方から指示、ダイナ(右)とヘレナ(左)が実際に活動するポジションである。
Birds of Prey: Murder and Mystery表紙。
Cover by: Gree Land, Jay Leisten, Justin Ponsor




【歴代のシリーズ】


Birds of Prey (1999-2009)


・#1~#55まで (#1~#21 は単行本Vol.1-Vol.3に収録)
記念すべき最初のエピソードはChuck Dixon氏がライターを務めた。基本的にバーバラ・ゴードン、ダイナ・ランスの二人体制。二人が友情を育んでいく姿が見どころ。

・#56~#127まで
Gail Simone氏がライターを務めた#56からのエピソードでハントレス(ヘレナ・ベルティネリ)が加入し、基本の三人組が完成する。シリーズ後期にはメンバーの入れ替えも見られる。

Birds of Prey (2010-2011)

Gail Simone氏のシリーズ。15話と短く終わってしまったが、ダイナ・ランスとヘレナ・ベルティネリの熱い友情が語られるシリーズである。

Birds of Prey (2011-2014)

New52期のBirds of Prey。New52期では、バーバラ・ゴードンは手術により下半身が動くようになり、バットガールとしての活動を再開したためバーバラも現場に出る。
メンバー構成からしてかなりの変化球で攻めている異色のシリーズ。ヘレナ・ベルティネリは全く登場しない。
New52期はこのBirds of Prey誌を含め、Batgirl誌Black Canary誌でバーバラ・ゴードンとダイナ・ランスの友情が語られている。

Batgirl and the Birds of Prey (2016-2018)

Rebirth期のBirds of Prey。バーバラ・ゴードン(バットガールとして登場)、ダイナ・ランス、ヘレナ・ベルティネリの三人体制になり、原点回帰といった趣がある。初心者向けということなのか、主人公たちの生い立ちも語られる。


Harley Quinn & the Birds of Prey

映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」に合わせて制作されたシリーズ。Amazonのページはこちら。


【何から読めばいいの?】

映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」から入った方には、たぶん"Harley Quinn & the Birds of Prey"が一番読みやすいだろうと思いますが、筆者未読のため内容は分かりません。すみません。

また、ハーレイ・クイン&バーズ・オブ・プレイという邦訳が出版されます(公式サイトはこちら)。映画の主要登場人物たちがそれぞれ単独で活躍するエピソードと、チームとしてのBirds of Preyの既刊のエピソードが収録されているようなのでこちらを購入するのも手だと思います。こちらも筆者未読です。すみません。

これまで筆者が読んだコミックでは、"Batgirl and the Birds of Prey"全3巻が
・主人公たちの説明あり
・コンパクトにまとまっている
・終盤にかけて大いに盛り上がる
と、最初に読むシリーズとしておすすめです。

次に読みやすいのが最初期のシリーズ"Birds of Prey (1999-2009)"、さらに"Birds of Prey (2010-2011)"かと思います。

New52期のシリーズBirds of Prey (2011-2014)は「これまでのBirds of Preyとは違う話にしよう」というコンセプトで製作されている作品のように思うので、一度別のシリーズに触れてみて読むのがお勧めです。