2019年7月7日日曜日

Black Canary (2015-2016) Vol. 1 感想

※このシリーズの各巻感想は以下をご覧ください。


Birds of Preyの主要メンバーであるBlack Canary (ブラックキャナリー、ダイナ・ランス)のソロ誌がNew52期に連載されていたらしいのでそのVol. 1を読みました。
Black CanaryことDinah Drake-Lanceがロックバンドのボーカルとしてお金を稼ぎながら、バンドに襲い掛かる危機に立ちはだかる話です。

【基本情報】
Writer: Brenden Fletcher
Artists: Pia Guerra, Annie Wu
Cover by: Annie Wu
発行年 2016年

公式サイトはこちら。

ロックバンド"Black Canary"は最近人気沸騰のバンド。謎のボーカル"D. D."を擁し、その歌に酔いしれる人は多いが、"D. D."にはいつもトラブルが付いて回りステージが乱闘で終わることもしばしば。やがて襲い掛かるトラブルは借金取りから地球外生命体になり、その襲来の真相には"D. D."ともう一人のバンドメンバーが関わっているのだった――というのがあらすじです。


あらすじの"D. D."がDinah Drake-Lanceですね。海外ファンサイトの情報によると、ダイナの職業がロックバンドのボーカルになるのはこれが初めてらしいです。

新聞(雑誌?)の記事形式で事態を説明するなど、最初は少しとっつきにくい演出もあります。しかしロックバンド"Black Canary"のライバルとなるバンドとのバトルもあり、バンドメンバーとダイナが友情を深めていくエピソードもあり、エイリアンとのバトルもあり――と、終盤に近付くにつれて物語は加速していきます。

小学生くらいのDittoというバンドメンバーがいるのですが、この子がひどい目に遭うこともなく、安心して読める作品です。

以下、ネタバレを含む感想です。

***ここからネタバレ***

これは音楽モチーフのバトルアニメにすると結構人気になるのでは――と思わせる話でした。
"Black Canary"のライバルバンドを率いるボーカル、Maeveは元々"Black Canary"のボーカルで才能豊かだったのですが「声量が足りない」という問題があり"Black Canary"はボーカルをダイナに変えて成功した、という経緯があります。

Maeveはとある事件をきっかけにして声量の問題を克服し、自分のバンドを率いて"Black Canary"の前に現れるわけでこの展開は熱いです。
バンド同士の音楽対決か――!? と思わせて、プロレスみたいな戦いになっていくのも面白いと思いました。お客さんも大喜び。むしろ乱闘を期待して観に来ていたのでは、という疑惑すら浮かぶ喜びっぷりです。

その後あれこれあって地球外生命体を(たぶん)倒し、物語はめでたしめでたし――となりますが、ちょこちょこ登場していた白い忍者っぽい人の謎などが残っているのでこれはVol. 2に持ち越しでしょうね。

バンドメンバーに囲まれたダイナの活躍が新鮮な作品でした。