2019年11月25日月曜日

Flashpoint: The World of Flashpoint Featuring Wonder Woman 感想

※このシリーズの各話感想は以下をご覧ください。


DCコミックス社のヒーローコミックは2011年、大規模に設定がリセットされました。その布石となった大型イベントが、Flashpointです。その中でもWonder Woman(ワンダーウーマン、ダイアナ)に焦点が当たるエピソードが収録されているこちらの単行本を読んでいました。なお、この単行本にはLois Lane (ロイス・レーン)が主役のエピソードも収録されています。
 
【基本情報】
Writer: Tony Bedard
Artist: Ardian Syaf
発行年 2012年

公式サイトはこちら。


 Flashpointがどういうイベントだったか筆者もよく把握できていません。ともかく、この作品で描かれているのはいつものコミックの世界とは少し違う世界でヒーローたちの様子も少しずつ違います。このことさえ頭に入れておけば後は作中で説明してくれます。
 
 好奇心いっぱいのアマゾン族の王女、ダイアナはある日海に冒険に出かけ、クラーケンに襲われたところをアトランティスの王、アクアマンに助けられる。二人は互いの祖国について話し合い、アマゾン族とアトランティスの同盟を築くため結婚しようとするのだった。しかし婚礼の日、ダイアナの母ヒッポリタはアトランティス人の持つ槍により命を落とす。堅い同盟で結ばれるはずだった二か国は逆に戦争へと突き進むのだった――というのがあらすじです。
 
 ワンダーウーマンの他にもAquaman(アクアマン、アーサー・カリー)やMera(メラ)、Artemis(アルテミス)などのヒーローが登場しますが誰も彼もが状況に流される、もしくは悪人、という感じになってしまっています。いつものイメージを保っているのはメラだけかもしれません。
 物語の流れとしては、古代の王国同士の戦いにいかにもありそうな流れなので、ヒーローコミックを読むというよりは古代王朝の興亡を読むというスタンスで読んだ方が楽しめるような気がします。
 
 そんな中、一人気を吐いていたのがロイス・レーンです。通信社のレポーターの彼女は、ひょんなことから二国間の戦いに巻き込まれ、アマゾン族に対するレジスタンスとして活動することになります。ロイスが自分の武器をどのように使ってアマゾン族に対抗していくのか、見所になっていると思います。