2022年5月6日金曜日

Wonder Woman by George Perez Vol. 1 感想 -現在につながるスタンダード-

  Wonder Woman by George Perez Vol. 1を読みました。Perezによるこのシリーズは、Crisis on Infinite Earths (感想はこちら)の事件により様々な設定が変更になったことを受け、セミッシラ島に住むアマゾン族の王女であるWonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)の物語を改めて語りなおしたものになっています。

 現在まで続くワンダーウーマン像の基礎を作ったシリーズという印象を受けました。

 なお、この作品の第1話はワンダーウーマンアンソロジー(感想はこちら)にも収録されていますのでそちらで雰囲気を掴んでみるのもおすすめです。

 

【基本情報】
Written by: Len Wein, Greg Potter, George Pérez
Art by: Bruce Patterson, George Pérez
Cover by: George Pérez
発行年 2016年 (※連載されていたのは1987年頃)

公式サイトはこちら。


2022年5月3日火曜日

Wonder Woman: Lords & Liars 感想: 初めに読みやすい一冊

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。


 2016年から始まったRebirth期のWonder Woman誌の最終盤の連載をまとめた単行本、Lords & Liarsを読みました。映画「ワンダーウーマン 1984」(公式サイトはこちら)に合わせた結果だと思うのですが、メインとなる敵役はMaxwell Lord (マクスウェル・ロード)です。 

 Vol. いくつという番号はありませんが、Rebirth期Wonder Womanの最終巻です。いつもならここで「単行本派にとって読む順番が分かりにくくなるんだから第何巻にあたるのか通し番号をつけてくれ」というところですが、この作品にはあまり言う気になりません。

 というのも、一応Rebirth期に出版された作品ではあるもののこれまでのお話とは特に関係がないからです。アメリカにアマゾン族の大使館があるところなどはこれまでの経緯を踏まえているわけですが、Rebirth期のWonder Woman誌を全く読んでいない状態でいきなりこれを読んでも、問題なく楽しめると思います。映画でワンダーウーマンに興味を持った人が気軽に読みやすいコミックになるように制作されたのかもしれないですね。

 

【基本情報】
Writer: Mariko Tamaki
Pencillers: Mikel Janin, Carlo Barberi, Steve Pugh, Rafa Sandoval
Inkers: Mikel Janin, Matt Santorelli, Steve Pugh, Jordi Tarragona
Colorists: Jordie Bellaire, Alejandro Sanchez, Romulo Fajardo Jr., Arif Prianto
Letterer: Pat Brosseau
Colection Cover Artists: David Marquez, Alejandro Sanchez
発行年 2021年


公式サイトはこちら。

2022年4月27日水曜日

Batman: Urban Legends (2021-)

 Batman: Urban LegendsはInfinite Frontier期の初期に連載されたコミックです。バットマンやバットファミリーを中心に、2-3話で終わる短編をオムニバス形式で収録しています。

The Outsiders in "The Caretaker" (Batman: Uranlegends (2021-) #1-#3収録)感想: お姑さんとの戦い

  2021年から始まったBatman: Urban Legendsの1話-3話を読みました。このコミックはゴッサム関係の様々なキャラクターを取り上げたアンソロジーという形式になっています。3話くらいで完結するものもあれば1話完結のものもあります。筆者は今回、Outsidersのエピソードを読みたかったので#1-#3を読んでみました。

 アメコミのキャラクターはコミックごとにライターが変更することもあって、「このコミックとこのコミックの間に何かあったよね? でないとこのキャラクターはこんな風にならないよね?」と思うこともあるわけですが、Urban Legendsはそうしたギャップを埋めるエピソードを発表できるプラットフォームになるのかもしれません。

 とはいえ、たとえば#3には殺し屋のLady Shivaのエピソードが一話完結で収録されているわけですが、

公式サイトにも

Amazonのサイトにも

Lady Shivaのエピソードがありますということは一言も書いていないという状態になってしまっています。こうなると好きなキャラクターが出ていても見逃してしまうことが起き得るので、キャラクターを追いかけたいタイプのファンにはちょっと厄介なコミックになってしまっていると思います。

 さて、この#1-#3に収録されているOutsidersはRebirth期Batman and the Outsiders (感想はこちら)の後の話で、登場するのはKatana (カタナ、タツ・ヤマシロ)、Black Lightning (ブラックライトニング、ジェファソン・ピアース)に加えて昔のOutsidersシリーズでチームメートだったMetamorpho (メタモルフォ、レックス・マンソン)です。

 

【基本情報】※ここで取り上げたスタッフはOutsidersのエピソードに名前がクレジットされている人のみです。

Writer: Brandon Thomas
Artist: Max Dunbar
Colors: Luis Guerrero
Letters: Steve Wands
Editor: Dave Wielgosz 
発行年 2021年


公式サイトはこちら (#1)。


2022年4月23日土曜日

Detective Comics (2016) #1034-1039, Batman Secret Files: Huntress 感想 -孤独な二人-

※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

  Detective Comicsは、Batman (バットマン、ブルース・ウェイン)やその仲間であるバットファミリーの活躍を描くシリーズです。

 2021年3月から始まったInfinite Frontier期から現在(2022年4月)まで、Mariko Tamakiがメインライターを務めています。設定としてはRebirth期の最後の頃に起きた出来事を引き継いでいるようで、

 

  • ブルース・ウェインは大富豪ではなく中流階級に。
  • ナカノ市長が反ヴィジランテ政策を打ち出しており、バットマンたちヒーローの活動は違法に。
  • もともと治安の悪かったゴッサムだが、犯罪者集団のボスが牛耳るというよりもチンピラが闊歩する街に。

 などの変化が見られます。また筆者としてはBatgirl (バットガール)として活動していたBarbara Gordon (バーバラ・ゴードン)が情報収集・分析のスペシャリストであるOracle (オラクル)専業になっているようなのも気になるところです。バットガールという名前はStephanie BrownとCassandra Sandsmarkという後輩たちに譲ったようなので今後は当分オラクル専業でいくのでしょうか。

 

 そして、このMariko TamakiのDetective Comicsではゴッサム中心に活躍するヒーローの一人、Huntress (ハントレス、ヘレナ・ベルティネリ)がスポットライトを浴びるということで1034-1039と関連する短編Batman Secret Files: Huntressを読んでみました。なお、1034-1039は単行本ではVol.1に収録されています (Amazonのサイトはこちら)が、Batman Secret Files: Huntressの方はどの単行本に収録されているのか不明です。

(※2023/03/19追記: Batman Secret Files: HuntressはVol. 2に収録されました。感想はこちら。

 

【基本情報】
Written by: Mariko Tamaki, Meghan Fitzmartin
Art by: Dan Mora, Clayton Henry, Karl Mostert, David Lapham
Pencils: Viktor Bogdanovic
Inks: Jonathan Glapion, Viktor Bogdanovic, Daniel Henriques, Norm Rapmund
Colors: Jordie Bellaire, Trish Mulvihill
Letters: Aditya Bidikar, Rob Leigh
Cover: Dan Mora, Irvin Rodriguez
発行年 2021年


公式サイトはこちら (Detective Comics #1034)。


公式サイトはこちら (Batman Secret Files: Huntress)。


2022年4月20日水曜日

キャラクター紹介:スキャンダル・サヴェッジ

  スキャンダル・サヴェッジは主にSecret Sixというチームで活躍しています。ヒーロー、ヴィランのいずれかに分けるとするとヴィランに分類されると思うのですが、実際の行動を見ているとヒーローとヴィランの中間くらいの存在かなという状況です。

 

 DCコミックス社の作品は、2011年と2016年に大規模な設定の更新があったために

  •  New52期以前 (2011年以前)
  •  New52期 (2011-2016年頃)
  •  Rebirth期 (2016年以降)
  •  Infinite Frontier期 (2021年以降)

 に大きく分かれます。New52期以前もいろいろ分類できるようなのですがそれは略。

 スキャンダル・サヴェッジはNew52期以前に登場しました。New52期にも登場しますが設定は特に変わっていません。Rebirth期が始まってから2022年4月現在までは活躍の機会はないようです。

2022年4月19日火曜日

Birds of Prey #104-109感想 -ヒーローチームの内部抗争-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 Birds of Preyの104話-109話を読みました。Birds of Prey誌のメインライターだったGail Simoneが同じくメインライターを務めていたSecret Six誌から、Secret Sixメンバーがゲスト出演する作品です。なお、109話からライターが交代してTony Bedardになっています。

 

【基本情報】
Writers: Gail Simone, Tony Bedard
Colorist: Stephane Roux, Hi-Fi
Cover Color by: Stephane Roux
Inker: Doug Hazlewood
Letterer: DC Lettering
Penciller: Nicola Scott
発行年 2007年


公式サイトはこちら (#104)