2019年12月21日土曜日

Suicide Squad Most Wanted: Katana (2016) 感想

 日本人のヒーロー、Katana(カタナ、タツ・ヤマシロ)さんのことは何となく気になりつつも彼女を主役にした作品を読んだことはなかったのですが、ちょうどセールになっていた作品があったので読んでみました。
 
 Amanda Waller (アマンダ・ウォラー)が犯罪者たちを組織し戦わせる部隊、Suicide Squad (スーサイド・スクワッド)と協力して活躍するカタナさんの姿が見られます。
 
【基本情報】
Writer: Mike Barr
Artist: Diogenes Neves
Cover by: Cary Nord
発行年 2016年

公式サイトはこちら。



 Markoviaという国の科学者を助けるという使命を帯び、Justice Leagueに依頼されたカタナは単身Markoviaへと向かう。その国はKobraと名乗る男に率いられた組織に侵略されており、カタナは住民を助けるため戦いに巻き込まれるのだった。戦いの中、カタナはKobraの妻(恋人かもしれません)のLady Eveに恨まれるようになるのだったが――というのがあらすじです。
 
 
 全編通して、楽しい冒険活劇でした。カタナと住民のやり取りは、ベタと言えばベタなのですがヒーローらしくていいですね。
 カタナはSuicide Squadと協力するのですが、アマンダ・ウォラーと緊張関係にあることも察することができる話になっていました。
 
 
 カタナの持っている刀、Soultakerは斬った人の魂がその中に閉じ込められるという魔剣ですが、本作ではその柄が日本風ではなく、呪術か何かで使われそうな柄になっています。こうなっている理由は良く分かりません。確かカタナさんの持っている刀は日本刀だったように思いますが。このあたりは、Suicide Squad本誌で語られているのかもしれません。
 
 Soultakerの中に魂が閉じ込められている一人に、カタナの夫Maseo (マセオ?)がいます。カタナが行き詰るといろいろと助言してくれていい雰囲気……なのですが、カタナさんのあらゆる行動の最終目標は「夫と再び一緒になること」らしく、それは死を目指していくしかないのでは……大丈夫かカタナさん……と思います。
 
 なお、カタナさんはSuperman/Batman Vol. 1 (感想はこちら)に収録されていたエピソードの中で、バットマンから強く信頼されていた描写が印象的でした。本作では敵をがんがん切り殺しているようにみえるのですが、バットマンのポリシーと相いれるのかどうか謎です。