もっとも、他のメンバーは全員刑務所に収監されている犯罪者で首に爆弾のようなものを着けられてSuicide Squadとしての活動を強いられているのに対し、カタナさんはお給料をもらって働いているようです。
なお、前回の感想で「カタナさんの刀の柄が和風でない」と書きましたが、今回はしっかり日本刀らしい柄になっています。この間に作り直したのでしょうか。
【基本情報】
Writer: Mike W. Barr
Artists: Phil Briones, Neil Edwards
発行年 2019年
公式サイトはこちら。
前回のKobraとの戦いで救出した、宇宙の不思議なパワーを持つ女性Halo (ハロ、Gabrielle)とカタナは同じマンションで暮らしていた。彼女に様々なことを学ばせたいと思いつつも、彼女の存在がアマンダ・ウォラーに見つかるとその力を武器として使われてしまうとカタナは悩む。そんな中、前回の戦いで彼女の刀Soultakerに閉じ込められていたはずのLady Eveの魂が動き始めるのだった――というのがあらすじです。
前回に引き続き、ワクワクして読める冒険活劇でした。敵として登場するKobraとその妻(恋人?)Lady Eveがラブラブであり、カタナも死んだ夫のMaseoとラブラブなので、ラブラブカップル同士の対決という様相も呈しています。
隙あらばキスだのハグだのしている人たち同士の対決というか。
そんな中、語られるのがカタナの子供たちのエピソードです。カタナの子供たち、YukiとReikoは早くに亡くなってしまったらしく、今カタナがHaloを助けているのはその罪悪感からだと指摘するMaseo。ちなみにこの二人、息子と娘だそうなので「ユウキ」と「レイコ」かなと思います。
それはともかく、カタナさんもバットマン的な、「大切な人を失ってしまったために時間が止まってしまった」というタイプのヒーローなのかなと思いました。彼女が新しい家族を得たことで人生が変化していくのを期待したいものです。
またこの話、カタナさんの持っている魔剣Soultakerについての設定が丁寧に語られる話でもあります。
Soultakerは刀工村正によって作られましたが、村正の狂気により刀の中に伏魔殿を内包し人々の魂をそこに飲み込むようになったようです。……ああ、そういえば村正は妖刀という伝承もありましたね。