Supergirl and the Legion of Super-Heroes の Vol. 3を読みました。21世紀のヒーロー、Supergirl (スーパーガール、カーラ・ゾー・エル)が31世紀の世界のヒーローチーム、Legion of Super-Heroesに合流します。
このコミックの主役はあくまでLegion of Super-Heroesです。今回読んだのはVol. 3ですが、Vol.1-2の間はスーパーガールが来る前の彼らの物語を描いていたようです。ということで、前半は大体彼らの話です。
2005年からのSupergirl誌(感想はこちら)でもカーラが31世紀の世界に行ってLegion of Super-Heroesと活動するストーリーは描かれていましたが、それをLegion of Super-Heroes側から描いたという感じでしょうか。
Written by: Mark Waid
Inker: Mick Gray, Rodney Ramos, Livesay, Drew Geraci, Ken Lashley, Barry Kitson
Penciller: Patrick Olliffe, Ken Lashley, Barry Kitson, Adam DeKraker
発行年 2006年
公式サイトはこちら。
Vol. 3ということで、当たり前なのですが物語は結構唐突にスタートします。ヒーローチーム、Legion of Super-Heroesのメンバーの名前も良く分からないまま読み進めたのでちょっと辛いところでしたが、分からない人はVol. 1から読んでね、というところなのでしょうね。
Legion of Super-Heroesは31世紀の若手ヒーロー集団です。どうもこの時代、バットマンやスーパーマンのような大人ヒーローはいないらしく、彼らが世界で唯一のヒーローチームとして活動している模様です。Vol. 2までの展開でメンバーの一人であるDream Girlを失い、更にBrianic 5が行方不明という状況になっています。
Legion of Super-Heroesは世界の権威からはあまり認められていなかったようなのですが、Vol. 2までの活動の成果でとうとう権威に存在を認められるようになります。
一方、実際に社会の治安を守っている警察は彼らのことが気に入らないようで何かにつけ対立します。
……と、そんな中21世紀から突然スーパーガールが現れ、「伝説の」ヒーローの存在に皆わきたつものの、カーラ自身は今見ている世界を夢の中の世界だと思っている……と、物語は展開します。
"Supergirl"誌の方で読んだ時には、自分探し真っ最中だったカーラと比べてLegion of Super-Heroesにはしっかりとした居場所があって友達もいて、カーラがその中に入れてもらっているという印象でした。
一方このコミックでは、チーム自体が混乱状態ということもあり、伝説のヒーローであるカーラを受け入れることでチームをしっかりさせ、ヒーロー活動をスムーズに行えるようにしよう……という、チーム側の思惑もありそうに見えます。
ライターによって、雑誌によって、どちらを主人公にして描くかでずいぶん雰囲気が変わってくるのだなと面白く読めました。
またこの作品、巻末に「読者からの質問に答えるコーナー」があって楽しいです。この頃Legion of Superheroes誌では読者からの質問に答えるのが恒例になっていたようで、手紙やE-mailで質問を募集しています(下図。一応手紙のあて先とe-mail アドレスは削除しました)。
本当に読者から送られてきたメッセージに対する回答と、スタッフ側で作っている質問への回答と混ざっていそうですが、答えるキャラクターたちがのびのびと動き回っています。コミックの制作過程に関する質問と回答もあったりして、こういう企画が最近もあればいいのになあ、と思ったのでした。