2021年2月27日土曜日

DCU Holiday Bash III (1998) #1 感想

  Artemis (アルテミス)が登場していると教えてもらったので、DCU Holiday Bash III (1998)を読んでみました。

 クリスマスシーズンに合わせた短編集で、アルテミスはWonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)を主役にしたエピソードに登場します。

 

【基本情報】
Written by: Scott Beatty, Chuck Dixon, Devin Grayson, Karl Kesel, Eric Luke, Mark Waid
Pencils: Enrique Alcatena, , Sergio Aragonés, Cedric Nocon, Gordon Purcell, Craig Rousseau, Damion Scott, Joe Staton, Dave Taylor
Inks: Enrique Alcatena, Sergio Aragonés, Klaus Janson, Jaime Mendoza, Danny Miki, Sean Parsons, Mike Sellers, Bill Sienkiewicz
Colored by: Noelle Giddings, Jason Scott Jones, Lee Loughridge, Tom Luth, Ted McKeever, Rick Taylor, Jason Wright
Cover by: Robert Campanella, Rodolfo Damaggio, Tom Luth, Patrick Martin
発行年 1998年


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 スタッフが多いですが、これは様々な人の作品が収録されている短編集だからです。

 

 時期的にはWonder Woman byJohn Byrne Vol. 3 (感想はこちら)の少し後のお話になっています。この頃、ダイアナは敵の襲撃から親しい人たちを守るため、離れて暮らしていたようです。クリスマスになり、久しぶりにCassie Sandsmark (キャシー・サンズマーク)の家でのパーティーに参加したというお話です。

 一方、Artemis(アルテミス)は古代の神々を信仰する者として「クリスマスは祝わない」と主張し、「クリスマスは友情を深めるためのもの」とするダイアナを罵倒し、戦いになるのでした――というのがあらすじです。

 

 1998年だから? こういうお話ですが、2021年の今このお話をリメイクしたら二人が主張する内容がどうなるのかな――と思いました。自分が信仰する神々以外の宗教行事を祝わないアルテミスの行動も、別に否定されるものではないような……。この辺りの考え方は時代による変遷が激しい部分かもしれません。

 

 以下、ネタバレを含む感想です。

 

 ***ここからネタバレ****

 

 このお話、読んでいるうちにぱっと目が行くのは上に書いたアルテミスとダイアナの考え方の違いなのですが。全部読むと、「アルテミス、ダイアナと真剣勝負をしたかっただけでは? クリスマスパーティーへの考え方の違いはそのきっかけにしただけでは?」という感想になります。

 ダイアナがアルテミスの挑発に乗ったのも、そういうアルテミスの思惑を理解していたからなのでは……と思います。

 と考えると、これはクリスマスシーズンに二人なりの友情の深め方をしたお話だったように思いました。

 

 ということでアルテミスとダイアナは友情を深めてめでたしめでたし、でいいのですが、バトルの中で車を壊されたMikeさんが気の毒で仕方ないのでフォローして上げてほしいです、本当に。