2020年12月13日日曜日

Batgirl (2016-) Vol. 6: Old Enemies 感想

※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 

 Rebirth期バットガール誌のVol. 6を読みました。もしかするとBatgirl (バットガール、バーバラ・ゴードン)が絶望のどん底に落ちるのかも、と思わせる一冊でした。

 

【基本情報】
Written by: Mairghread Scott
Art by: Paul Pelletier
発行年 2019年


公式サイトはこちら。



 ゴッサム市で行われる選挙で、有力な候補の一人Luciana Alejoはゴッサム市警の腐敗をやり玉に挙げる。バーバラの父ジェームズ・ゴードン本部長は不愉快になるのだったが、バーバラはAlejoの意見に聞くべきところが多いと思うのだった。Alejoがテロの標的となったことから、バーバラはボランティアとしてAlejoの陣営にもぐりこむ。しかし陣営のセキュリティを担当していたのはかつて父ゴードンが収監されたときに彼が無罪である証拠を握りつぶしてゴッサム市警本部長の座に収まっていたJason Bardであった。

 一方、バーバラの弟で連続殺人犯であるジェームズは「治療の効果があった」として刑務所から出獄する。さらに、バーバラが創業した会社Gordon Clean Energyは乗っ取られ、バーバラは会社から追い出されることになるのだった――というのがあらすじです。

 

 だいぶまとまりのないあらすじに見えると思うのですが、次から次へと不穏な出来事が起きるというタイプの物語でしたのでこのような形になります。

 Jason Bardの動きもジェームズの今後も気になるところではあるのですが、筆者としてはGordon Clean Energyの件が大変印象に残りました。

 

 Rebirth期のBatgirl and the Birds of Prey (感想はこちら)でバーバラは、Gordon Clean Energyの資金力も武器にしていましたし「会社」というものをうまく使って事態を解決したこともあったのですよね。ポイズン・アイビーのことを助けられたのもGodon Clean Energyがあったからこそです。このポイズン・アイビーの件をつつかれて今回バーバラは会社から追い出されることになったのですが、こうした武器を少しずつ失って、バーバラがどん底に落ちていくのかなあ、と予感させる一冊でした。