2020年7月2日木曜日

Justice League Dark (2018-) #20-#23 感想

※このシリーズの各話感想はこちらをご覧ください。

 Rebirth期のJustice League Darkは、Upside-Down Manをはじめとする古来の魔法の使い手たちの襲来と彼らとの戦いを描いています。
 その中でDCコミックスのヒーローたちの世界では魔法にどんな秩序が存在したか? ということを語っているのですが、今回は、Green、Red、Black――などと呼ばれる、植物、動物、腐敗を司る存在に焦点を当てています。
 
 なお、コロナウィルスの影響でJustice League Darkも少し発行が遅れました。#23には、ソーシャルディスタンスをとるよう訴えるこんな広告も掲載されています (Art by Tony S. Daniel/ Colors by Tomeu Morey, 画像はクリックで拡大できます)。連載をリアルタイムで追っていると、こんなところでも時代を感じますね。6フィートは約1.8メートルです。
 
 

【基本情報】
Writers: Ram V., James Tynion IV
Artists: Kyle Hotz, Alvaro Martinez, Amancay Nahuelpan, Raul Fernandez
Colorists: Brad Anderson, FCO Plascencia, June Chung
Cover by: Brad Anderson, Raul Fernandez, Guillem March, Alvaro Martinez, Nathan Fairbairn, Yanick Paquette
発行年 2020年

公式サイトはこちら。




 このエピソードに至るまでの戦いの中で、植物を司るGreenと繋がる存在であったSwamp Thing(スワンプシング、アレク・ホランド)を失っていたJustice League Dark。一方、町では人々の身体に突然キノコが生えて爆発するという怪奇現象が発生していた。異常に気付いたJustice League DarkはAnimal Man(アニマルマン、Bernhard  Baker)と共にこの事態に対処しようとする。一方、解決にはRotに繋がる存在であるAbigail Arcaneの力も必要ということでザターナとコンスタンティンは彼女を探すのだったが――というのがあらすじです。
 
 DCコミックスの世界では、Green、Red、Blackと呼ばれる存在がいます。Greenは植物、Redは動物、Blackは腐敗をそれぞれ司っています。スワンプシングがGreenと繋がりその意思を代行するのと同じように、Animal ManはRed、AbigailはBlackと繋がっている存在であるようです。なお、このJustice League Darkによると細菌を司る存在もある様子ですし、他にもいろいろな種類の生命を司る存在がいるようです。
 
 今回はそれらのバランスが崩れたということで奔走するJustice League Dark--なのですが、見所はコンスタンティンとスワンプシングの間の友情らしきものだと思います。
 
 このエピソードの冒頭からずっと不在のスワンプシング。彼の不在自体がバランスの崩れを象徴しているともいえるのですが、付き合いの長い友人に起きた異変にコンスタンティンはどう対応するのか。とはいえ、コンスタンティンのことですから友情に加えて「スワンプシングがいた方が便利だからな」という打算もあっての行動にしか見えないのですが……。
 
 また、スワンプシングとAbigailの関係にも作中で簡単に触れられます。といっても、この作品では本当に簡単な紹介にとどまっています。筆者が以前読んだ作品で、こちらの作品が二人の関係を重点的に描いていました。
 

 絵がグロテスクなシーンもあるので苦手な人は苦手だと思いますが、スワンプシングとAbigailの切ない関係を堪能することができます。
 
 
 
 さて、#23のラストの描写を見る限りいよいよUpside-Down Manとの対決の時が近づいていそうです。今回のエピソードでは影の薄かったザターナにスポットライトが当たりそうで、楽しみです!