2020年11月22日日曜日

Forever Evil: A.R.G.U.S. (2013-2014) 感想

  Killer Frost (キラーフロスト、ケイトリン・スノー)が登場するForever Evil: A.R.G.U.S.を読みました。New52期のイベントForever Evilの中の一エピソードで、ヒーローたちが姿を消した世界でSteve Trevor (スティーブ・トレバー)が奮闘します。

 なお、この作品はForever Evilの一部であり、これ自体でエピソードが完結するわけではありません。

 

【基本情報】
Written by: Sterling Gates
Art by: Various, Javier Pina, Neil Edwards, Philip Tan
Cover by: Mikel Janin
発行年 2014年

公式サイトはこちら。


 ヒーローたちがFirestormの中に囚われ、姿を消した世界。Crime Syndicateと呼ばれる組織が世界を支配する中、米政府の一組織A.R.G.U.Sの創始者であるスティーブ・トレバーはヒーローたちを助けるため奮闘するのだった――というのがあらすじです。

 

 A.R.G.U.SというのはAdvanced Research Group Uniting Super Humansの略だそうで、ヒーローを含めた超能力を持つ人たちを研究しヒーローたちと連携、人類を守る防波堤となる組織だそうです。ヒーローたちと人類の戦いになった場合にも備えているらしいです。

 スティーブ・トレバーは米軍の一人として飛行機に乗っているときに事故によりセミッシラ島に不時着し、そこからワンダーウーマン(ダイアナ)を米国に連れてくるということになったわけですが、帰国後A.R.G.U.Sに配属になりスーパーヒーローへの対応を任されることになったようです。

 なお、2016年から始まったRebirth期ではスティーブは米軍に戻っていますが、A.R.G.U.Sの仕事も続けています。

 

 物語の中で主に描かれるのはスティーブのダイアナへの思いです。回想シーンを駆使して沢山の思い出が語られます。この作品が描かれたNew52期ではダイアナはスティーブと一時付き合っていたものの別れ、スーパーマンと恋人関係になっています。というわけで、この作中ではダイアナに振られる場面までもがしっかり描かれます。

 世界がピンチということで頑張っているときに振られた場面を語られるスティーブ。なんだかとても可哀そうな気がしたのでした。

 

 さて、肝心のキラーフロストはと言いますと。

 初め彼女は悪人たちの側についていたのですが、エネルギー補給のためFirestormが必要ということでスティーブに同行していくことになります。

 作中、ひたすらお腹をすかせている印象です。

 

 この作品での説明によると、彼女は暖かい生き物の熱を奪わないと生きていけないようです。Rebirth期Justice League of Americaでは、飢えをコントロールするということが語られていたわけですが、彼女にとって熱とは生存に必須なものなのか、必須ではないけれどどうしても欲しい、といったものなのか。途中で少し設定が変わったのでしょうか。


 あと驚いたのは、Dr. Light (Kimiyo Hoshi)がヴィランであるDr. Light (Arthur Light)の妻ということになっていたことなのですが……この設定、今でも続いているのでしょうか。