2019年3月9日土曜日

Batman: Bullock's law 感想

レニー・モントーヤが登場するBatman: Bullock's Lawを読みました。レニーが刑事としてHarvey Bullockとパートナーだった時代の作品になります。

【基本情報】
Writer: Chuck Dixon
Penciller: Flint Henry
Inker: Tom Palmer

発行年 1999年

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刑事として犯罪者たちと交渉し、危ない橋を渡り汚い手を使いながらも事件解決のために奔走するハーヴィー・ブロックの話です。
ハーヴィーは目的のためにはあまり手段を選ばないタイプとして描かれています。そのため、事件解決のために刑事としての一線を越えてしまうことがないか? 倫理的に問題のある行動をとってしまうことがないか? ということを主眼とした話になります。

レニーはハーヴィーのパートナーですので、かなり出番があります。この作品でのレニーの印象は、ハーヴィーが破天荒であるのに対して規則をよく守る優等生という印象でした。"Gotham Central" (感想はこちら)のレニーはパートナーが優等生タイプのCrispus Allenだったからか、かなり強引な捜査を行い時には暴走する刑事という印象でしたが、それとは対照的です。

これはレニー・モントーヤというキャラクターの成長に伴う変化なのか、時代の変化に伴うものだったのかよく分かりません。
ただ、現在のRebirth世界でのレニーはパートナーがハーヴィーになっていることもあってか、この頃の性格設定に近づいている気がします。Rebirth世界でのdetective Comics (2016-)を読んだとき、「レニーの性格が丸くなっている」と感じたのですが、むしろ初期の性格に戻ったと考えたほうがいいのかもしれません。 

ちなみにこの作品、バットマンとハーヴィーのやり取りも見どころだと思います。ハーヴィーが警察上層部には言えないタイプの捜査をしていることに気づき警告するバットマン。最後、バットマンがハーヴィーに送るメッセージが楽しいです。