2018年12月8日土曜日

Justice League of America #161感想

※Justice League of America (1960-1987)の各話感想は以下をご覧ください。

 Justice League of America #161を読みました。これまで読んできたものとは違い、1978年出版のお話です。

【基本情報】
Writer: Gerry Conway
Penciler: Dick Dillin
Inker: Frank McLaughlin
Colorist: Adrienne Roy

Amazonのページはこちら。


この本の表紙に描かれているザターナはあまりにも強そうだからか、「ザターナ」で画像検索をするとたまにこの本の表紙が出てきます。そこで、果たしてどんな話なのかと思って読んでみました。

お話としては、ヒーロー同盟 Justice League of America (以下JLA)の追加メンバーに全会一致で選ばれたザターナが全力でそれを拒否し(表紙絵はこの場面)、今までザターナとJLAは仲良くやって来たのに何故だ……ということを追いかけていくお話です。なお、この話ではザターナのお父さんは生きています。

まず冒頭、追加メンバーを投票で決めるのが大変面白かったです。民主主義の国だから? と思いました。劇中のセリフによるとJLAの内規もちゃんと決まっていて、必要に応じて修正されている模様。かなりしっかりした組織なんですね。内規の修正にも、過半数の同意が必要といったルールがあるんだろうと思います。

そんなこんなで無事にザターナが追加メンバーに選ばれ、JLAメンバーが呼びにいかないとと言っている間に本人登場。なおコスチュームは今回の話とはまた別の事情があっていつもとは変わっている模様です。

全力でJLAへの加入を拒絶した後にザターナどこかに行き、JLAのヒーローたちはショックを受けながらもそれぞれの仕事に戻っていきます。断られた時のために第二候補も決めておいた方が良かったかもしれませんね。

この後のお話は、冒険活劇として面白いものでした。30分ぐらいのアニメで見たい感じの謎解きがあって、敵との戦いがあって終わります。程よい起承転結です。

なお、この後出版された#164あたりでザターナのお母さんについての話があるそうなのですが現時点では電子版になっていないのでそのうち読めることを祈ります。

以下、ネタバレを含む感想です。

***ここからネタバレ***


この話は、呪いのせいで敵の作戦をザターナが皆に伝えられなくなってしまったことが発端です。そこで心にもないこと (=JLAへの加入を断る)を言い、「なんであんなことを言うんだ?」と皆に不審に思ってもらって異常に気づいてもらおう、という作戦だったわけですが……。

不審に思うまではともかく、あれこれ思いを巡らせてくれたのがアトムだけなのが寂しいです。描写されていないだけで他のヒーローたちも考えていてくれていたのかもしれませんが。
こういう作戦の時はもっと支離滅裂な言動をとって「大丈夫かこの人?」と思わせるくらいでないとうまくいかないかもしれません。アトムがいてくれて良かったですね。

小さくなれるヒーロー、科学者アトムさんの公式キャラクター紹介ページはこちら。この話の時は新婚さんだったみたいです。
※日本語でのDCのキャラクター紹介ページはワーナーブラザースのサイト内にあるため、ドラマ等で実写化されている場合には俳優さんの写真が出てきます。