2018年12月8日土曜日

Smallville: Harbinger 感想

 Smallville: Harbinger Chapter 1-4を読みました。これはTVシリーズを基にしてコミックにしたものらしいです。この話はSmallville Season11というシリーズの中にあります。Season11の中に含まれる話は沢山あるのですが、これはその中でもザターナとコンスタンティンの活躍を取り上げた4話になります。おそらく各エピソードにまたがる大きな物語もあるんだろうと思います。

【基本情報】
Writer: Bryan Q. Miller
Pencils: Daniel HDR, Rodney Buchemi
Inks: Daniel HDR
Colors: Garry Henderson
Cover: Cat Staggs
発行年:2014年

公式サイトはこちら。



このHarbingerでのザターナとコンスタンティンは、ザターナのお父さんが残した本を探し回っています。この二人は初対面という設定になっているので、お互いの腹を探りつつ、何だかんだで共闘する二人の姿が見られます。初対面と言うことで、コンスタンティンの馴れ馴れしさがやや低めです。

冒頭、ロンドンのバー? クラブ? のようなところでザターナがマジックショーを行っていて少し意外に思いました。大きな劇場だけでショーをするわけではないんですね。ショーの後、ファンの子供たちにちゃんとサインしてあげているところが優しくていいです。ファンの子供、大きなポスターにサインしてもらっていたのですがこの会場に貼っていたポスターを貰ったんでしょうか。サインをもらった子供が他の子たちに「いいでしょ」という感じで見せているのも微笑ましいです。

そんなことをしつつ、ホテルに帰ろうとしたら敵に攻撃されそこでコンスタンティンと合流しどたばたと話を進めていくことになります。

総じて、ザターナとコンスタンティンの関係は初対面だろうと元恋人だろうとあまり変わりがないと思える作品でした。喧嘩しながら事態を解決していく二人の活躍をコンパクトに楽しむのにいい作品だと思います。

それにしても、話の端々で地味に警官たちがひどい目に遭っていて、「外国の警官って大変だなあ」と思わされる作品でもあります。


以下、ネタバレを含む感想です。

***ここからネタバレ***

お父さんの本を探している過程で、二人は謎のカルト集団の手から一人の少女を救い出します。この少女がレイブンで、DC Comics: Bombshellsを読んでいる筆者としてはおおっと思ったものの、そんなに交流シーンはなかったです。残念。
会ってから別れるまで何日かあったはずなので、その間もうちょっと交流シーンが欲しかったな、と思います。

ザターナがレイブンを守っているところは格好良かったですね。ショーの後サインをしてあげているところといい、子供への優しさが印象深いです(警官への強烈な対応は何だったんだろう……)。
対照的にコンスタンティンはピンチに陥ったザターナとレイブンの前で見事なクズ野郎ぶりを発揮。Bombshellsの善人コンスタンティンとの違いを見せつけてくれます。

サブタイトルが「Harbinger」、前兆ということで、おそらくこれは大きなエピソードのプロローグになっているお話なのではないかなと思います。レイブンを物語の中に登場させるのが一番の目的で、ちょうどいいのでザターナとコンスタンティンに活躍させたという感じかなと思いました。

とはいっても、簡潔にお話がまとまっているのでザターナとコンスタンティンの活躍を手軽に読みたいときにお勧めだと思います。