※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。
DCコミックス社のヒーローコミックは2011年に大規模な設定リセットが行われました。歴史の長いキャラクターには特に、ここで設定変更が行われています。
Supergirl (スーパーガール、カーラ・ゾー・エル)は1985年のCrisis on Infinite Earthsで死亡 (感想はこちら)、2005年からのSupergirl誌 (感想はこちら)で再登場という歴史をたどってきました。実質的には2005年登場のようなものなので2011年以降もそのままの設定でいく――かと思いきや、スーパーガールもここで設定がリセットされています。
2005年から6年かけてやっと積み上げてきたものがあるのでそれを使えばいいのに、と思いましたが2011年の設定変更は特にスーパーマン周りの設定が激変しているようなので、スーパーガールもそれに合わせざるを得ないのかもしれません。
Art by: Bill Reinhold, Dan Green, Mahmud Asrar
Cover by: Mahmud Asrar
Written by: Mike Johnson, Michael Green
発行年 2012年
カーラ・ゾー・エルの基本設定は、「故郷であるクリプトン星が滅びることを知ったカーラの両親が、地球で言うとティーンエイジャーくらいのカーラが生き延びることを願って一人だけ宇宙船に乗せ脱出させた。同時期に、カーラのいとこでまだ赤ちゃんだったカル・エルも同じようにクリプトン星から脱出させられた。カル・エルはスムーズに地球につきケント夫妻に育てられ大きくなったが、カーラの宇宙船は地球に到着するまで時間がかかったので、カーラが地球に降り立った時カル・エルはすでに大人になりスーパーマンとして活躍していた」というもので、このシリーズでもそれは変わりません。
カーラの宇宙船はシベリアに墜落し、言葉が分からないままトラブルになりますがそこにスーパーマンがかけつけます。が、クリプトン星が滅んだということが信じられずカーラは右往左往します。
最終的に、自分の乗ってきた宇宙船の中に乗せてあった父のメッセージを聞き、クリプトン星が滅んだこと、スーパーマンが言っていたのが本当であったことに納得することになります。
その後、クリプトン星人たちが兵器として育てていた存在らしいWorldkillerと戦いとりあえず撃退、地球の人々を守ることには成功します。しかしまだ地球の言葉も分からず、今後地球に足場を作っていく必要があります――というところで2巻に続いていくのですが。
2005年からのシリーズでは、カーラが地球に居場所を確立するまで延々周りの人と衝突し、仲良くなっては離れ、みたいなことを繰り返していて読んでいて辛かったのでこのシリーズではなるべく早く自分の居場所を確保してもらいたいものだと思います。今のところどう転ぶのか全然分からないのですが。