※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。
Red Hood: Outlaw誌のAnnual #3とVol. 3を読みました。Red Hood and the Outlaws誌のVol. 4でこの世界から姿を消したArtemis (アルテミス)とBizarro (ビザロ)でしたが、仲間のRed Hood (レッドフード、ジェイソン・トッド)のもとにようやく帰ってきます。
Writer: Scott Lobdell
Art by: Pete Woods, Adam Pollina, Tom Derenick, R. B. Silva
発行年 2019-2020年
公式サイトはこちら (Annual #3)。
まず、この世界から姿を消したビザロとアルテミスの二人ですが。超能力を持つヒーローたちが倒された異世界に飛んでいたということが明かされます。その世界でレジスタンス活動を行っていた二人ですが、いろいろあってこちらの世界に戻ってきます。
一方、二人が不在の間ジェイソン・トッドはゴッサムの裏社会でのし上がっていたようです。Comixologyのあらすじによると。
そして、そんなジェイソンにレックス・ルーサーが接触し、将来のヴィラン候補者である子供たちの教育を託します。……レックスがそんなことをした理由はJustice League (感想はこちら)で描かれた、ヒーローたちが結集することのないよう様々なヴィランたちにヒーローたちを妨害させよう――という計画の一環なのだろうと思うのですが、ずいぶん長期的な展望も見据えた計画だったようです。
Vol. 3の見どころは、ジェイソンが子供たちに厳しくも優しい教師として接する姿勢だと思います。そうこうするうちにこの世界に戻ってきたビザロ、アルテミスと合流することになります。最初は少し揉めますが、やがて落ち着く一同。
アルテミスとジェイソンとの関係でいいますと、離れていた時期に二人とも大切な存在を失っているというのが印象的でした。アルテミスはこれまでずっと自分の魂と結びついていた神器である大斧、"Mistress"を失っています。一方、ジェイソンは親友であるRoy Harperをなくしています。お互いが失ったものの大きさに、寄り添い合う二人の姿が美しかったです。
"Mistress"は三人で一緒に探すことになりそうなのですが果たして次巻 (最終巻)でアルテミスのMistress探しにかける時間があるかどうかはちょっと心配です。
アルテミスはこの世界に戻ってきて以前より丸くなっている印象です。異世界で苦労したからでしょうか、この世界のものすべてが愛おしいという感覚になっているように見えました。