2020年1月8日水曜日

Robin (1993-2009) #150-#151感想

※このシリーズの各話感想は以下をごらんください。
  • #150-#151 (カサンドラ・ケインゲスト回)
  • #171-#174 (ステファニー・ブラウンゲスト回)


 Cassandra Cain(カサンドラ・ケイン)はNew52期以前にはBatgirl(バットガール)も務め、バットマンからの信頼も篤いキャラクターです。が、そんな彼女がバットファミリーを裏切っていたことがあるそうなので読んでみました。

この頃、前提としてBatman(バットマン、ブルース・ウェイン)はいないらしく、このエピソードでは彼の相棒のRobin (ロビン)が一人で頑張っています。この作品でロビンを務めているのはTim Drake(ティム・ドレイク)です。

【基本情報】
Writer: Adam Beechen
Penciller: Freddie E Williams II
Inker: Freddie E Williams II
Colorists: Prentis Rollins, Patrick Gleason, Nathan Eyring, Guy Major
Cover Color by: Moose Baumann
発行年 2006年

公式サイトはこちら。



ロビンのもとに、カサンドラ・ケインを誘拐したこと、取り戻したければ彼女の父であるDavid Cainを連れてくるようにと告げる脅迫所が届く。ロビンは刑務所に収監されているDavid Cainを連れ出し、指定された場所へと向かう。しかしそこで待っていたのは、League of Assassinsのボスとなったカサンドラ・ケインの姿だった――というのがあらすじです。

カサンドラは何でバットファミリーを離れ、かつて暗殺者集団League of Assassinsのボスになったのか。洗脳なのか、それとも何かのきっかけでそう思うに至ったのか。という事情については、このエピソードでは語られません。カサンドラが裏切っている時代のエピソードはもう少しあるようなのでそちらで語られるのかもしれません。

この話は何が見どころかといって、普段寡黙な印象の強いカサンドラが、父であるDavid Cainへの思いをぶちまけるところだと思います。
彼女の行動自体は洗脳が原因であるのだとしても、父に対する愛憎自体はたぶん本音なのではないかなと思わせるものがあります。
生まれた頃から父のもとで、言葉を教えられずに暗殺術だけを習ってきた彼女ですから、読者としては「もうそんな父親のことはきれいさっぱり忘れてしまえ」と思うのですが、なかなかそうもいかないものだと感じさせるエピソードになっています。