2022年6月26日日曜日

Justice League (2016-2018) #24感想: アーサーの縁

  Aquaman (2016-) Vol. 4 (感想はこちら)に関連して、同時期に刊行されたJustice League #24を読みました。Aquaman (アクアマン、アーサー・カリー)がアトランティスの王位を追われ、一足先に地上に来ていたMera (メラ)はアトランティスが地上に対して魔法で門戸を閉ざしたことを知り、アトランティスに入ろうと魔法のバリアで攻撃を続けるが――というお話です。

 

【基本情報】
Written by: Bryan Hitch
Art by: Oclair Albert, Fernando Pasarin
Cover by: Bryan Hitch
Variant cover by: Nicholas Bradshaw
発行年 2017年

公式サイトはこちら。



 メラの攻撃により海からあふれ出した水が地上の人々に危害を与えそう、ということで出動するヒーローチーム、ジャスティス・リーグ。荒れるメラを相手に説得にあたります。

 メラからすると、下手にジャスティス・リーグと協力してアトランティスを攻撃するような事態になってしまえば再び地上とアトランティスとの戦争になってしまうという懸念があります。というわけで、心配してやって来たリーグの面々を盛大に攻撃するメラ。爽快感さえあるシーンです。 

 とはいえ、リーグの面々もメラの懸念は理解し(なにしろ地上とアトランティスは実際に戦争もしたことがあるわけですし)メラを落ち着かせてからジャスティス・リーグの基地へと彼女を案内します。 

 

 ここで語られるメラの思いが印象的でした。

 メラは故郷であるXebelからは「アトランティスの王と恋に落ちた裏切り者」扱いですし、アーサーが王でなくなったアトランティスもまた彼女の居場所ではありません。もちろん、地上世界もあくまで「アーサーがいたから」メラは好んでいたわけで……。アーサーがいなくなっただけで、メラと世界とのつながりは断ち切れてしまうのだなと思いました。

 とはいえ、リーグのメンバーがそんな彼女を放っておくわけもなく。

 アーサーの友達であったリーグメンバーは、今度はメラと友達になろうとします。アーサーが残した縁が、メラにとっても再び世界とつながる道筋となる、という展開が好きだなと思いました。