DCコミックス世界の中で、若手ヒーローチームの老舗といえばTeen Titansです。彼らが少し大きくなって、Titansというチーム名で活躍しているこちらのシリーズの100号では、メインメンバーであるNightwing (ナイトウィング、ディック・グレイソン)とStarfire (スターファイヤー、コリアンダー)の結婚が描かれているということで読んでみました。
どうもこの結婚のエピソードは、この頃連載されていた大きな物語の中の一エピソードだったようです。今回は結婚式が描かれている100話と、その続きの101話を読んでみました。
Writer: Marv Wolfman
Penciller: Tom Grummett, Bill Jaaska
Inker: Steve George, Rob Leigh, John Statema, Al Vey
Letterer: John Costanza
Colorist: Adrienne Roy
発行年 1993年
100話の表紙はこちらです (Cover: Tom Grummett, Al Vey)。いかにも結婚が失敗しそうな表紙なので、ロマンチックな展開を期待させないという親切さはあるかもしれません。
そもそもこの頃のタイタンズは市民からの支持はあまりなく、政府からもうさんくさく思われていて、仲間であったRaven (レイブン)も死亡――と、以前の若く爽やかな元気いっぱいのヒーローチームはどこに行ってしまったんだと言いたくなるような苦境に見舞われています。
そんな中ディックはコリアンダーとの結婚を決意するわけですが、二人の愛には間違いがないもののディックはどこか「潮目を変えるために」結婚をきっかけにしよう――と思っている節があります。コリアンダーの方は「まだ若いんだし、そんなに急がなくても」という感じですね。
と、読んでいて「この結婚うまくいかなさそう……」という予感を読者に突きつけ続ける展開になっているのですが案の定結婚式には死んだはずのレイブンが邪悪な存在となって来襲、コリアンダーは意識不明になり更にディックは政府とのごたごたでタイタンズをやめる……という展開になっています。
一応これ、100号記念作品だと思うのですが。攻めすぎというかなんというか、ここからメンバーたちがそれなりに落ち着いていく流れが全然読めません。連載当時この展開はどう受け止められていたのか、気になるところです。