2020年10月14日水曜日

Batman: Batgirl: Girlfrenzy (1998) #1 感想

  Batgirl (バットガール、バーバラ・ゴードン)を主役にした一話完結型の作品を読みました。このGirlfrenzyというシリーズは1998年に5週にわたって連載されたシリーズで、バーバラの他にも女性ヒーローたちを主役にした一話完結の物語が描かれたそうです。Donna Troy (ドナ・トロイ)、Lois Lane (ロイス・レーン)を主役にした作品はそれぞれWonder Girl: Adventures of a Teen Titan (感想はこちら)とLois Lane: A Celebration of 75 Years (感想はこちら)に収録されています。いずれもおすすめです。

 

【基本情報】
Written by: Kelley Puckett
Pencils: Jim Balent
Inks: Rick Burchett
Cover by: Leonard Kirk, Karl Story
発行年 1998年

Amazonのページはこちら。購入及び数ページ分の試し読みができます。

 


 ゴッサム市で起きる連続殺人事件。犯人の手口に共通点はあるが被害者に共通点はない。果たして犯人はどこに隠れているのか、バーバラは犯人を追うのだったが――という物語です。

 シンプルにこれだけのストーリーなのですが、強く印象に残りました。

 というのも、「人の心をなくしているのは誰なのだろう……」という気持ちになったからです。

 バーバラが追っている犯人は、おそらく被害者の痛みも何も共感することはできません。自分の身体を傷つけても、痛みを感じることができません。彼が人の心を持っていない、というのはいいとして。

 

 捜査を続けるバーバラもまた、親しい友人の葬儀を忘れていたり葬儀の場から抜け出したりと、やや人の心を失っていそうな姿が印象的でした。ヒーロー活動に没頭していると、大切な何かを忘れてしまうのかもしれません。