2024年5月27日月曜日

Wonder Woman (2016-) Vol. 3: The Villainy of Our Fears感想 -チームダイアナ-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 2021年からのInfinite Frontier期が始まってからのWonder Woman誌のVol. 3を読みました。Vol. 1で死後の世界を冒険していたダイアナがVol. 2で現世に帰り、このVol. 3では同じく死後の世界から帰ってきたジークフリードも含め、現世の仲間たちと一緒に敵と戦うという流れになっています。

 このダイアナのチームが大変バランスが良く、読んでいて楽しいストーリーになっていました。 

【基本情報】
Writers: Becky Cloonan, Michael Conrad
Artists: Emanuela Lupacchino, Marguerite Sauvage, Eduardo Pansica, José Luís, Wade von Grawbadger, Julio Ferreira,  Jordie Bellaire, Tamra Bonvillain
Letterer: Pat Brpsseau
Cover Art: Yanick Paquette, Nathan Fairbairn
発行年 2023年


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 現世に帰ってきたダイアナ。しかし、Dr. Psychoがダイアナを狙い、アメリカ中の人々を操る計画を実行に移し始める。異変に気付いたダイアナはEtta Candy (エッタ・キャンディ)、Steve Trevor (スティーブ・トレバー)、ジークフリードらと共にDr. Psychoの計画を止めようとする。敵もチームを組み、ダイアナたちと戦うのだった――というのがあらすじです。 

 何と言っても、ダイアナを支えるチームがいいです。エッタにスティーブはいつものメンバーとも言えますが、そこにジークフリードが加わったことで司令塔のエッタに最前線のスティーブとジークフリード、スティーブは常識人としてジークフリードを止める役割もあり……と、バランスがとても良くなった感じがします。 

 エッタとダイアナの友情の篤さもそこかしこで描かれますし、メンバー同士が信頼し合ってお互いの持てる力を全力で発揮しているチームっていいなと思える一冊でした。

 なお現世に来たジークフリードはスティーブのところに居候していて、これはPerez期のWonder Woman誌 (感想はこの辺)で伝令神ヘルメスがスティーブのところに居候していたことを思い出させます。ダイアナ関係の面倒な居候を押し付けられているとも見えるスティーブですが、本人がそんなに負担に感じていないみたいなのでいいか……と思いつつ、

 


 こんなフェロモンむんむんな人に居候されても結構困るんじゃないかという気はします。

 

 以下、ネタバレを含む感想です。

 

 ダイアナたちはDr. Psychoに勝ちますが、彼を動かすさらなる黒幕はギリシア神話の女神ヘラでした。人類を恐怖に陥れて再び神々への信仰を取り戻させようと考えている模様です。ヘラといえば、Tails of the Amazons (感想はこちら ) でダイアナの母であるヒッポリタ女王を敵視していたのでその辺の話とつながるんだろうなと思って読んでいたら、ヘラの使いとして愛の神エロスが現れ、Yara FlorのWonder Girl誌(感想はこちら)とも繋がってきました。

 2021年以降のワンダーウーマン関連のヒーローたちの話をまとめていく形になりそうなので、今後の展開に期待したいです。