2022年2月9日水曜日

Supergirl (2011-2015) Vol. 5:Red Daughter of Krypton 感想 -カーラの居場所-

  ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

 

 New52期に連載されていたSupergirl誌のVol. 5を読みました。この巻でSupergirl (スーパーガール、カーラ・ゾー・エル)は怒りをエネルギー源としてスーパーパワーに変えるRed Lantern Ringに見いだされ、Red Lanternチームの一員として活動します。

 

【基本情報】
Written by: Various, Michael Alan Nelson
Art by: Paulo Siqueira, Chad Hardin, Diogenes Neves, Various
Cover by: Kenneth Rocafort
発行年 2015年


公式サイトはこちら。



 上記「基本情報」は公式サイトから情報を持ってきているのですが、ライターがいきなり"Various (様々な人たち)"から始まる大胆さ。というのもこの巻に収録されているエピソードはRed Lanterns誌との共通でのイベントだったらしく、このSupergirl誌にRed Lanterns誌の一部も収録されているようなのですね。

 というわけで例によって話はとびとびなのですが(このNew52期のSupergirl誌は同時期に連載されていたSuperman誌などとエピソードを共有していることが多く、よく話が飛びます)、これまでの巻と比べると割と話がつながっていて読みやすいです。

 

 物語としては、Red Lantern内にごたごたが起きかつてはGreen LanternだったGuy Gardner (ガイ・ガードナー)がRed Lanternsのリーダーとなる。しかし、追われたかつてのリーダー、Astrocitus (アストロシタス)は宇宙に9つのRed Lantern Ringをばらまき、その一つがカーラの怒りを見出しカーラをRed Lanternに変貌させるのだった――という風に進んでいきます。

 

 ここまでスーパーガール誌を読んできた感想としては、カーラの原動力が「故郷を理不尽な形で失った怒り」にあることは良く分かるのでカーラがRed Lanternの一員になることはあまり違和感がありませんでした。

 Red Lanternも、よくGreen Lanternと揉めているようですが別に邪悪な存在というわけではありませんし、Red Lanternの面々もカーラの力を認めてチームに迎え入れてくれるし、カーラ自身ものびのびと自分の感情を発揮できるし――なんだかもう、これはこれでいいんじゃないかなという感想になりました。

 

 SupermanやGuy GardnerはカーラがRed Lanternであり続けることに反対なのですが、これまでの5巻の中でカーラが一番楽しそうに見えたのも事実なのですよ。スーパーマンとは別路線で戦っていくのもありなんじゃないかな、と思ったのですがこの巻の終わりにはカーラのRed Lantern時代も終わってしまい、とても残念です。