2018年11月1日木曜日

ザターナの魅力について

(※2019/02/10 この記事をアップデートした記事を書きました。こちらです。)

突然ですが。

たまたま、映画「ジャスティスリーグ」(バットマン、ワンダーウーマンなどのヒーローたちが同盟を作って悪と戦う映画)を観ました。
あまり人間関係が得意でない(ようにしか見えない)ヒーローたちが少しずつ協力しあって事態を解決していったり、「これはこれでいいのか……?」と思ってしまうようなチーム内のバランスの悪さを何となく魅力に感じ、
「そういえばアメコミの話ってよく知らないな~」
と思い、インターネットでキャラクターについて調べたりしつつ電子書籍で漫画を読んだりしていたら、「ザターナ」という日本では比較的メジャーでないキャラクターにすっかりはまってしまっています。

活躍しているアメコミがあまり日本語訳されていないこともあってか、日本語で彼女についてあれこれ思いの丈を書いているブログなどが少ないので、ここで一つ彼女の魅力を語ってみようかなあと思いました。とはいっても、まだ読み始めたばかりですので間違い等についてはご容赦を。

何しろ長いので結論を先に書いておきます。

・ザターナは格好いい。
・ザターナについてまず何か知るためには、アニメ「ジャスティス・リーグ:ダーク」がお勧め。公式サイトはこちら。予告編も見れますよ。






【基本情報】

名前:ザターナ・ザターラ (Zatanna Zatara)
性別:女性
職業:マジシャン

DC社のアメコミの三大ヒーローといえばスーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンです。この三人は基本的に物理的な力で物事を解決する傾向にあります。
一方、ザターナは魔法を使えるので、魔法関係の事件の解決に登場するのが基本です。対峙する敵は魔女、悪魔、黒魔術師などになります。
魔法は単語を逆向きに発音することでその効果を発揮することができます。例えば "TCETORP EM" と唱えると、"PROTECT ME"となって防御魔法になります。
割と何でもできる上に、上に書いたように大雑把な呪文でも唱えた時の意図通りの結果になるのでとても使い勝手が良く強力な能力です。
魔法が強力すぎて体力が持たなかったり、話の都合で弱体化させられる展開になることも。

性格はクール。知り合いには当たりがきつい(時もある)。
子供や弱いものには優しい。でも、あまりお節介は焼かない。
悪人相手には強気。常に強気。

……割とヒーロー向きな性格ですね。ただ、スーパーマンやバットマンたちのヒーロー同盟「ジャスティスリーグ」とは一線を引こうとしているように見えます。

筆者は「ジャスティスリーグ」誌の中でザターナたちが登場するエピソード「Justice League : Trinity War (Geoff Johns and Jeff Lemier, 2014)」を読んでいたら、ザターナの姿を見て「なんだこの人格好いいぞ!」となったのでした。

このザターナは普段は有名マジシャンとして働く傍ら、一人で、または他の魔法を使えるメンバーと組んで魔術絡みの事件を解決したりしています。
一人で解決する話を主に読めるのが「Zatanna (Paul Dini, 2017)」、他のメンバーと組む話が「Jusitice League Dark (Peter Milligan, Jeff Lemier, JM DeMatteis, 2011-2015)」のシリーズになります。ちなみにJustice League Darkの方は最近また新シリーズが始まっているようです。

なお、ザターナの見た目は本によってかなり違います。絵を描く人が変わるから印象が変わるというレベルではなく、共通点は黒い髪に青い目ぐらいしかありません。スーパーマンなどが基本的に似たようなコスチュームを着ているのとは対照的です。
一般的なザターナのイメージはシルクハットに黒スーツ、網タイツを合わせたクラシカルなマジシャンスタイルです。
一方で、マジシャン感があまりない恰好をしていることもあります。「この本のザターナはこんな感じなんだな~」くらいのスタンスで読むのがたぶん正解です。

【ジョン・コンスタンティン (John Constantine)】

 ザターナの魅力を更に絶大なものにしているのが、コンスタンティンとの関係です。一言で言って腐れ縁です。
大体どの本でもよれっとしたコートを着ているおじさんです。
このコンスタンティンは、オカルトにまつわる諸々のことを解決するための探偵です。魔法も使えます。そして何しろ、クズ野郎です。仲間に対してであっても嘘は平気でつくわ(もちろん敵に対して機転として発揮されることもある)、貴重なアイテムを勝手に盗んでくるわ、ひどいものです。人望はありません。
ザターナはコンスタンティンと若いころ付き合っていて、その後別れたもののくっついたり離れたりを繰り返している……ようです。「Jusitice League Dark (2011-2015)」では、一応同じチームのメンバーでもあります。ザターナの性格のところに「知り合いには当たりがきつい(時もある)」と書きましたが、ザターナがきついことを言っている時の相手は9割がたコンスタンティンです。
で、そんな風に言い争いながらもザターナの強力な魔法+コンスタンティンの機転で敵を倒していきます。そんなところが格好良く感じますし読んでいて爽快な気分になるのです。


【何を読めばいいの?】

 筆者がザターナ目当てで読んだのは今のところ、
「Jusitice League Dark vol. 1-6 (Peter Milligan, Jeff Lemier, JM DeMatteis, 2011-2015)」(こちらに感想を書きました。)
「Zatanna (Paul Dini, 2017)」(こちらに感想を書きました。)
「DC Comics: Bombshells (Marguerite Bennett, 2015-2017)」 (※これはスピンオフ作品。こちらに感想を書きました。)
あたりです。どれも電子書籍が手軽に買えて読みやすいと思います。
ただし、日本語訳は出ていません。

もっとお手軽に、まずザターナがどんなキャラなのか知りたい! という場合には、アニメ「ジャスティス・リーグ:ダーク」があちこちの配信サービスで視聴できるのでお勧めです。日本語の字幕がついています。ザターナの性格や、コンスタンティンとの関係性など大体把握できます。
漫画で読む時にはザターナの呪文は一語一語ひっくり返しながら読むのですが、アニメ版だと本当に謎の呪文にしか聞こえず、より神秘性も増していていいと思います。

※この記事は筆者の前ブログに載せていたものを一部修正して引っ越してきたものです。