※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。
Rebirth期Young Justice誌の第2巻を読みました。1巻ではGemworldという異世界での冒険を終えた若手ヒーローチームYoung Justiceの一行ですが、この巻ではさらにいくつもの世界をめぐる羽目になります。
Writer: Brian Michael Bendis
Art by: André Lima Araújo, Nick Derington, Dan Hipp, David Lafuente
Cover Artists: John Timms, Gabe Eltaeb
発行年 2020年
公式サイトはこちら。
Gemworldでの戦いを終え、元の世界に帰ることにしたYoung Justice。しかしたどり着いた世界は元の世界とは全く異なる世界だった。いくつもの世界を渡り歩きながら元の世界に戻ろうとする一同だったが、Earth-3(邪悪なヒーローたちの存在する世界)では邪悪な自分と戦うことになり苦戦を強いられるのだった……
というのがあらすじです。
サブタイトルの"Lost in the Multiverse"そのものというストーリーで、登場する世界も面白いので一気に読むことができます。大体の世界にはバットマンやスーパーマン、ワンダーウーマンなどのヒーローがいるのですが、ちょっとずつ様子がおかしいのが読んでいて楽しいです。ある世界のDr. Fateは「君たちを元の世界に帰す」と請け負った割りにまた別の世界にYoung Justiceを送り込んでいて、その当てにならなさに笑いがこみ上げてきます。
この本での一番の見どころはEarth-3での戦いでしょうね。邪悪なヒーローたちと戦うことになるのですが、Earth-3のStephanie Brown (ステファニー・ブラウン)が印象的でした。元居た世界ではSpoilerというヒーローになっている彼女ですが、この世界ではBatwoman(バットウーマン)になっているようです。彼女はEarth-3には珍しく邪悪な存在ではないようで、Young Justiceのために協力してくれます。
元の世界のステファニーはYoung JusticeのメンバーであるRed Robin (レッド・ロビン、ティム・ドレイク)と恋人関係にありますが、Earth-3のステファニーとティムもそれなりの関係ではあるようです。ただ、Earth-3のティムはあくまでも邪悪な存在なので、素直に恋人になっているとは思えません。
Young Justice、中でもティムに協力しながら戦うステファニーが、彼らが帰れるとなったときに見せた表情が印象的でした。何かの形で幸せになっていてもらいたいものです。
さて、一同が元の世界に戻ってきたのはいいものの(ここでティムはヒーロー名をRed RobinからDrakeに改名します、Earth-3のティムがDrakeを名乗っていたからなんだろうとは思いますがなぜ改名したかは良く分かりません)、元の世界でも何かおかしなことが起きているようです。Young Justiceに加え、Wonder TwinsやNaomi、Dial H for Heroなど若手ヒーローが続々と集まってきたところでこの巻は終わります。
このシリーズ、もしかしてTitansやTeen Titans以外の若手ヒーローを全員集めて活躍を描くという勢いなのでしょうか。