※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。
2011年から2016年のNew52期に連載されていたJustice League誌の第6巻を読みました。女性グリーンランタン、Jessica Cruz (ジェシカ・クルズ)が初登場します。
なお、Comixologyの記載ではこの巻に#30は収録されていないことになっていますが、実際にはちゃんと収録されています。ジェシカの初登場もこの#30です。
Writer: Geoff Johns
公式サイトはこちら。
いきなり6巻から読んだわけですが、どうもこの前の展開では別世界であるEarth-3からの脅威が迫っていてヒーローチームJustice LeagueやLex Luthor (レックス・ルーサー)の力によって撃退したということになっています。さらなる脅威に対応するため、レックス・ルーサーはジャスティス・リーグと協力することを提案するもののSuperman (スーパーマン、クラーク・ケント)やBatman (バットマン、ブルース・ウェイン)は彼と協力することに抵抗があり、そうこうする内にレックスが開発したウィルスが漏れだすという展開になっていきます。
ジェシカは、Earth-3のPower Ring (パワーリング)と呼ばれるヴィランがつけていた指輪に見いだされる形で登場します。パワーリング自身はこの巻以前の展開で死亡しているようなのですが指輪は新たな人間を求めてさまよい、ジェシカを見つけた――ということになっています。
この指輪がジェシカを見つけた理由はただ一つ、彼女が持っている「恐怖心」に惹かれて、ということのようです。
ジェシカの設定は、
- 友人たちとハンティングに出かけた際に、二人の男が死体を埋めているのを目撃してしまった
- それに気づいた二人の男に友人たちは次々と殺されたが、ジェシカだけが生き延びた
- ジェシカはその後4年間にわたってアパートに引きこもり続けた
というもので、Rebirth期Green Lanterns誌(感想はこちら)で語られているものとほぼ一緒ですね。ジェシカにとってキーワードになるのは恐怖心、ということも初登場時から設定されていたようです。
気になるのは、ジェシカが逃げ帰った後誰にも真相を話していないらしいことで、えーっと友人たちはずっと行方不明ということになっているんでしょうか……?
せめて遺族には真相を知らせていてほしいのですが。
以下、ジェシカについてネタバレを含む感想です。
パワーリングの指輪は当初ジェシカを乗っ取り、ジェシカの身体を使って大暴れさせます。事態に気づいたバットマンが彼女を落ち着かせようとするわけですが、その時に「自分も犯罪の現場から独り生き残って恐怖に襲われた者である」――と彼女の気持ちに寄り添うことでジェシカに指輪のパワーをコントロールさせることに成功します。
バットマンはヴィランたちにはもちろん、ヒーロー仲間にも冷たい時がしばしばあるよなと思っているのですが、こうした傷つけられた人に対してはやっぱり優しいですね。
この後ジェシカは指輪の力をコントロールできるようになるものの、まだまだ不安定なのでFlash (フラッシュ、バリー・アレン)と一緒に行動するようになります。明るいキャラクターのフラッシュと一緒にいるジェシカの姿はなんだか安心できるので良いです。
物語がレックス・ルーサー中心になる後半部ではジェシカの出番はあまりないのですが、今後まだまだ登場の機会はあるようです。