2016年から始まった、Aquaman (アクアマン、アーサー・カリー)を主人公とするAquaman誌のVol. 1, 2を読みました。これは、これまでメインライターだったDan Abnett氏からKelly Sue DeConnick氏に変更になったために巻数がリセットされたからで、実質的にはシリーズの第7巻、第8巻にあたります。
これだけでも分かりにくいのに、AmazonのページでAquaman誌のシリーズ一覧を表示させると
なぜか5巻、6巻と書いてあるという分かりにくさ。単行本の巻数をシリーズの途中でリセットさせるからこういう混乱が起きるので、巻数リセットはやめていただきたいものです。
さて、物語はDan Abnett氏の描いたアクアマンのラストからは少し時間が経ったところから始まります。記憶を失ったアーサーが謎の島に打ち上げられ、古代の海の神々と共にメソポタミアの塩の神、Nammaと戦うのだ――というのがVol. 1。Vol. 2では、アーサーが記憶を取り戻すところから始まります。
Written by: Kelly Sue DeConnick
Art by: Robson Rocha
発行年 2019年
公式サイトはこちら (Vol. 1)。
AQUAMAN VOL. 1: UNSPOKEN WATER
In the wake of the epic "Drowned Earth," an amnesiac Arthur washes ashore on a remote island and ends up being cared for by a young woman named Caille, who's just a little too curious for comfort. And as a lifetime of horror movies has taught us, there's something strange going on in this island village.
筆者はアーサーの恋人であるMera (メラ)の話が読みたくてこのアクアマン誌を読んでいます。Vol. 1は、神々の戦いに至るまでの古代の因縁が面白かったのですが、残念ながらメラはほぼ登場しません。
アーサーが記憶を失って海の神々のもとにたどり着くまで、実はアーサーは死んでいたのだが海の神々のために甦ることになったのだ――ということが徐々にわかってきます。
では、アーサーを殺したのは誰か。以下、ネタバレを含みます。
***ここからネタバレ***
実は、アーサーを殺したのはメラであった、という衝撃的な事実がVol. 2で明らかになります。それというもの、メラがアトランティスの王位につきさらにアーサーに妊娠を告げた時、アーサーは自分の子供時代のことを思い出し「自分も子供と別れて、子供を傷つけてしまうかもしれない」と思い、子供を持つことへの恐怖から「離れて暮らそう」的なことを言ったため、メラのパワーがショックで暴走したということになっています。
……最悪ですね、アーサー。話を聞いたWonder Woman (ワンダーウーマン、ダイアナ)がちゃんと「ふざけんな」と怒ってくれているので読者としては多少スッとします。
子供を持つことへの恐怖感があるのなら、まずそれをメラと共有すべきでしょうしそもそも避妊せよとしか思えません(避妊していても妊娠したのかもしれませんけれど……)。
そして、Vol. 2でアーサーが生きていることをメラは知り、メラのことをアーサーは思い出します。が、二人とも「話があるなら向こうから会いに来るべき」と言っていて事態の解決に向かおうとはしません。誰か第三者が間に立たないとこれは無理なんでしょうか。
そうこうする内に、レックス・ルーサーの援助を受けたブラックマンタがメカマンタに乗って暗躍を始めますのでもしかするとVol. 3以降でアーサーとメラの仲立ちをする第三者は結果的にブラックマンタになるのかもしれませんね。