Zatanna: The Jewel of Gravesendを読みました。ザターナがいつもとは少し違う設定で活躍する物語です。
Written by: Alys Arden
Art by: Jacquelin de Leon
発行年 2022年
公式サイトはこちら。
Coney Islandで育つZatanna Starrは、手品師の両親に大切に育てられた。最近はボーイフレンドのAlexeiとの関係も深まっているが、お父さんは不服そうな様子。ところが、ザターナに魔法が使える力があることが明らかになって……というのがあらすじです。
Zatannaの姓もStarrですし、めずらしく両親がそろっているザターナという貴重な設定での話になっています。若干外見がコンスタンティンに似ているボーイフレンドのAlexeiはConey Islandを支配するロシア系ギャングの一族出身でザターナのお父さんは彼ら一家のことを気に入っていないらしく、ロミオとジュリエット的な話でもあります。
そんな中、ザターナに魔法を使う能力があることが分かりどうもザターナの両親は彼女の本当の両親ではないらしい――となり、話はザターナの出生の秘密へと移っていきます。
ここまで読んだ人にはザターナの真の父親の名前が予想できると思いますが、その通りです。
友達やAlexeiのキャラクターもいいですし、徐々にザターナの出生の秘密が明らかになっていく流れも面白いと思います。
しかし。
この話、「ここで終わっちゃダメでしょ」というところで終わります。出生の謎が大体解明できたところで新たな疑惑が浮上し、そちらの疑惑の方がこの作品のザターナには重大だと思うのですが、その疑惑はそのままに物語は突然終わりを迎えます。第二巻が企画されているならいいのですが、そういうことでもないようですし。
新たな疑惑を出さずに出生の秘密が解明できたところで素直に終わった方がまだ良かったのでは、という感想になりました。