2024年9月1日日曜日

Batgirls (2021-) Vol. 3: Girls to the Front 感想 -ゴッサム市警の選択-

 ※このシリーズの各巻感想はこちらをご覧ください。

  バーバラ・ゴードン、ステファニー・ブラウン、カサンドラ・ケインの3人のバットガールがチームを組むBatgirls誌のVol. 3を読みました。

 Vol. 1から3人でずっとアジトに住んでいたBatgirlsですが、バーバラが本来の基地である時計塔に戻った結果ステファニーとカサンドラの2人暮らしになっています。

 その分、バーバラが司令塔で現場で動くのはステファニーとカサンドラという構図がはっきりした印象です。

 

【基本情報】
Writer: Becky Cloonan
Artist: Michael Conrad, Jonathan Case, Neil Googe, Geraldo Borges
Cover Art: Jorge Corona, Sarah Stern, Robbi Rodriguez, Rico Renzi 
発行年 2023年


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 ステフとキャスが入れ替わっちゃった! このままだとお父さん(ステフの父のクルーマスター)とお母さん(キャスの母のレディ・シヴァ)にばれちゃう! といった楽しい話が収録されています。とはいえ、そこはゴッサム市を舞台にするアメコミだけに単純なドタバタストーリーで終わることもなく、殺されそうなピンチを2人の友情でどうにかしたりしています。 

 印象的だったのは、Batgirlsチームとゴッサム市警の関係でしょうか。ずっと覆面のヒーローたちを敵視していたゴッサム市警ですが、本部長のレニー・モントーヤも徐々にBatgirlsたちを認めるようになります――正直なところ、筆者としてはレニーはずっとヒーローたちの活動を評価していて情報を流したりしていたんだから、一度ヒーローたちとの関係を絶つ決断をしたならよっぽどのことがない限りまた友好関係には戻らないでほしい――と思っていたのですがなんだかなし崩し的に元に戻りつつあるようで残念です。他の作品で「よっぽどのこと」が描かれていたのかもしれませんが。